Tne level 3seasons

真央:翁渦

プロローグ

黒い空が赤く染まる。

その下の地面には瓦礫と炎。

そして人のガラクタ。

紛争地域と見とれるこの光景。だが、紛争しているというよりかはテロが起きているという方が正しいだろう。

数時間前この街にきた100人ほどの螺旋状の白い痣が入った男達が突然暴れ始め、大量虐殺を行い始めた。

多くの民間人、無抵抗な人々殺害し、街を破壊し、暴れ回っていた。

だがその白い痣の入った男達は現在50人ほどしか息をしていなかった。

「なんだ⋯⋯アイツは⋯⋯撃っても撃っても当たらねぇ!」

痣の男の銃口の先には二つの刀を持っている男がいた。そして死体の山の上に立ち、炎で燃え上がる街を背景に顔に銃口に向けられていた。

ダッダッダッと銃声が鳴り響く。

それを二刀流の男は弾をすごい勢いで斬っていく。

すると銃声が止んだ。

「オーラを発してなくてあの動き⋯⋯あれが現代の宮本武蔵とも呼ばれる者の力か⋯⋯」

と言葉を発した瞬間、黄金の人影が男の前に現れた。

そして痣の男は体からたくさんの血が吹き出た。

グァァァァァァァァァァ!

その悲鳴が聞こえた後、黄金の光を纏った二刀流の男は瞬間移動したような速さで近くの痣の入った男の前に立った。

そしてまた斬る。

その直後、近くに崩れていない建物の壁に足を付け壁を走り始めた。

すごい速さで黄金の残像が銃を持っている男達を斬っていく。

やがて建物のが全て崩れてない平地に出た。

二刀流の男は他の痣入った男達に囲まれた。

約25人。

周りには銃口が無数に存在し、二刀流の男が斬ったとしても対処出来ないと思えるほどだ。

そして銃声が鳴る。

痣の男達は確信した。絶対倒したと。

それは体現されることは無く、逆に反転して痣の男達が二刀流の男に倒された。

二刀流の男は素早い速さで自分の走った方の銃弾を斬り、その先にいた男を盾にして銃弾を斬る。

そして痣の男達が並んだことで描かれていた円に沿うように男達をドリフトするように走り斬った。

痣の男達は全員倒れた。

そして二刀流の男は鞘に刀を納めて、そして自分を纏っていた黄金の光を沈め、燃える炎の街の中を歩いていく。

「流石にこいつら年々増して、勢力が大きくなってるな。あの魔術師野郎共もこいつらと手を組んで裏でコソコソやってやがるし」

男は止まって空を見上げた。

「今の力だと⋯⋯被害は増していくばかりだな⋯⋯あいつがもし良いのならこの世界を一緒に守ってくれるのならいいんだがな」

その言葉は反応したかのように近くの建物が崩れ始める。

その男の望みは果たして叶うのだろうか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る