第15話仲間
・小話・
サポート系と攻撃系の特徴について教えます。
サポート系
回復や仲間の手助けなど、戦闘を有利に運ぶ。
応用性が高い技が多く、特に草属性が多い。
攻撃系
回復手段が少なく、回復技がない事が多い。そのため表に出てごり押しする。応用性が低いが使い方次第で、戦況が変わる。特に雷、炎属性が多い。
分け方は、生まれつき医師から攻撃系かサポート系か言われる。
攻撃系とサポート系で何か違うらしい。
小話はここまで本編をお楽しみください。
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バサッバサッ。
巨大な茶色黒色の羽毛が混じった羽根を羽ばたかせ、大きな音を立てて体制を立て直した。
疾風はそれから、普通の鳥の大きさに戻って、空高く出せる最大のスピードで火炎達を探した。
ビューと鋭く耳に刺さる風切り音を立てながら、空高く太陽光を遮る。
疾風は急にブレーキをかけて止まった。能力感知の鋭い疾風は何かに気づいたのだ。
鋭い風切り音。大きな翼の羽ばたく音。だんだん疾風の方に近づいてくる。
三日月神風
[三日月神風(みかづきかみかぜ)
カッターのように鋭くした三日月型の風を作り、それを放つ。切れ味はとても良い。]
ビュッ!放たれた風の鎌は相手の方向へ鋭く飛んで行った。
少しするとボカン‼という爆発音がした。と同時に能力感知から三日月神風が消えた。
どんどん近づいてくる。
疾風はもう一度三日月神風を放とうとすると、相手が視界に入って来た。
今放って爆発すると、少なくとも自分は風に煽られて体制を崩しかねない。
そう考え疾風は攻撃をやめたが、いつでも出せる状態にした。
疾風は目を凝らして相手を必死で分析する。
あいては自分と同じ大型の鳥みたい?
でもその鳥からは能力を感じない。
あれ?上に何かいるなあ〜。
どんどん近づいて来て相手の姿が明確になり始める。
鳥は大型の肉食鳥で能力は無い。
注意するのは、その上に乗っている人だ。座っているため、どうかわからないが、上半身だけだと高いそんなイメージだ。髪は白い色で上に逆立っている。顔は少しこけていて、頬が凹んでいる。
そのばで滞空しながら、相手の事をみていると、相手の横から氷の塊が四本飛んで来た。塊の先は細く鋭く尖っている。
塊の一つ一つの威力は三日月神風と一緒で一つを消すのにこちらも一つかかる。だが三日月神風は最大で同時に三つしか出せない。
白風矢
[白風矢(しらかぜや)
風で作った小さな矢を何本も出して攻撃する。一本の威力は弱いが数十本と一斉に来る。質より量だ!]
ドヒュウ!ドヒュウ!
風で羽根や矢じりもリアルに作ってある。何本も出てくる矢は四組に別れて氷の塊を猛襲した。
猛襲の末、氷の塊を四本とも壊す事ができた。
と、喜びもつかの間。
相手は技を変え今度は小さな氷の粒を
何個も出して攻撃をして来た。
戦況は完全に相手に向いている。
相手の技はむやみに放ってもあの数なら、何発か疾風に当たる。しかも的確に疾風を狙っている。
それに対して、疾風はあの数をすべて壊さなければならない。小さな氷に的確に当てなければいけない。一発でも失敗したら必ず当たってしまう。
そんなミスの許されない危機的状況で
疾風は全神経を技に集中させた。
ドヒュウ!ドヒュウ!
ドガドガ!ドガドガドガドガ!
一発一発的確に当てて行く。
‼
一つ逃した。当たらなかった氷の粒は冷酷に冷たく、獲物を見つけた獣のように疾風へ飛んで来た。
ズパッ!
氷は疾風の右翼を貫いた。
疾風は空中戦では攻撃を受けず、体制を崩さない事を定義としていた。
攻撃を喰らった疾風は攻撃の手を緩めてしまった。そのため氷の粒は雨のように疾風を攻撃した。
攻撃された疾風はなぜか、自分の定義を壊されてしまったことによるプライド損失ではなく、白風森で火炎達にあった時の事を思い出していた。
火炎達にあってなかったら、疾風はずっと一人だったかもしれないと。
疾風がまだヒナの時の白風森は都市化によって、どんどん木は伐採され、土地は少なくなっていった。
それを機会に疾風は人間を恨むようになり、森にくる人間を問答無用に攻撃するようになった。しかしその凶暴さゆえに、森の動物達からは恐れられ、森ではいつも独りだった。
しかしそんな日も火炎達にあった事で終わったのだ。疾風はいつもの様に、
お気に入りの技 白風の殺弾で追い払おうとしたが、由紀の絶対冷度に敗れてしまった。疾風はその時由紀や火炎が羨ましかった。流れる様なチームワーク。いつも独りだった疾風はそれが欲しくて欲しくて仕方がなかった。から火炎達と一緒旅をする事にしたのだ。
思いで話しを終え、我に帰ると全身に激痛が走った。
それでも疾風はボロボロのはねをできる限り動かして、力一杯羽ばたいた。
疾風はバサッという太い音と共に上へ上がって、羽根を縮め男に狙いを定めた。
白風の殺弾
[白風の殺弾(しらかぜのさつだん)一気に急降下して相手に突進する技。隼のスピードと追い風のアシストで速さは時速500kmにも及ぶ。]
疾風はまるでライフル銃から放たれた大型の弾丸のように鋭く冷たくそして
殺意を込めて男へ突進した。
ドズン!
爆発音にもにた、衝撃音が当たりを震わせ、疾風はボロボロの状態で落ちていった。
もう飛ぶ気力すら残っていなかった。
ただ目をつむり、落下感覚だけに身を投じた。
ドサ!
地面に落ちた時とは違う衝撃音が耳に入ってきた。不思議に思い目を開けると、由紀が落ちる疾風をキャッチしてくれていた。
今まで仲間の良さがわからなかった疾風はこの瞬間初めて仲間の良さを感じた。
目からはいってき涙が落ちた気がした。
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