『ソリッド・ルーム』

 圧力とともにある

 この曇天の下

 風はない

 よどんだ空気に包まれる

 超高層ビルが倒れて果てる

 それを僕は想う

 ヒトの潰れた音がしても

 時は進むばかり

 そのただ中に

 僕は曇天を見ていた


 きっとキミは違う

 この曇天の下にともに

 仮にいたとしても、だとしても

 キミはヒトの潰れる音に時を

 時を止めるんだ


 圧力とともにある

 この星空の下

 一陣の風が吹く

 さわやかな空気が流れ込む

 この部屋に

 この部屋に

 六畳のフローリングで埃が舞うのを

 キミとボクは見つめていた

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