かみさまとわたし

かみさま

神様はすごくすごく繊細で豪胆な人

わけのわからないことを連呼するし

なんか変なことばっかしてる

けど、

自分の好きなことには一生懸命で

好きなことをしている時のかみさまは

すごく、すごく、きらきらしてる

でも、

かみさまは、突然地に足をつけることがある

地面に足をつけて私のそばに来る時は

いつも、私を遠ざける

寂しいけど、そこは入っちゃいけない領域なんだろうなって

かみさまは地に伏していた私を座らせてくれた

かみさまは地に座り込んでいた私を立たせてくれた

かみさまは私に素敵な輪っかと翼をくれたの

かみさまは、わたしのかみさまなんだ

かみさまは、みんなのかみさまなんだ

わたしは、かみさまにたくさん救われた

私もかみさまを救いたいのだけど

かみさまはわたしに深く干渉されるのが嫌みたい

だからわたしはとことん馬鹿になることにしたの

アホなことを言って変な歌を歌って

かみさまがかみさまを苛む考え事からちょっとでも目をそらして私の方を見てくれるように

昔はね、こんな自分も嫌だったんだ

人を笑わせるため、人を楽しませるために

馬鹿なことやって自分を削るみたいに。

でもね、今はこんな風にできる自分がちょっとだけ、ほんのちょっとだけ好きなんだ

昔の自分がやってた馬鹿なこと、は

わたしのおともだちのいのちを救えたの

かみさまのことはまだ救えない

きっと、わたしじゃだめなんだろうね

かみさまを救う役目はめがみさまのものだもの

だからわたしは、

かまさまがちょっとでも笑えるように

かみさまが潰れちゃわないように

かみさまの近くでかみさまに歌を歌うの声をかけるの

かみさまが、

わたしを、

おいて、

どこかに、

いってしまわないように