エンデラ王国ノ事情
黒い大地から、吹き荒ぶ、魂の底から
「あとこの光はどれくらい持ちそうだ」エンデラの
「あの様は見ているだけでぞっとするな」そう言い放った隊長の服装は、黒い大地から来る
この光が、消えた時、この国はやつらに食い尽くされる。そうなると生命力そのものを食われ人間は『リヴィングロスト《生を失った者》』になり
エンデラの首都ガジスその王宮の中に、『
「国王、戻ってまいりました」
「アタル、待っておったぞ、どうであった?」
「まずセギリが、ゴルビスの命を受けて反乱を起こしていたノーゼス公の首を取り、アルザック
「お前を捕らえるだと、そんな化物がエルタ女王の近くに? そんなものがアヴァルシスにいたのなら、国王を殺せなかったはずだが……その時にはそんな報告は上がっていなかったはず」
「ビマはきちんと国王殺しの仕事をこなせました、ただその後『邪渇宮』に行ったきり、その後の足取りはわかりません、あそこで何があったのか……化物はそこから来たのかもしれません、あくまで仮定ですが、ビマが戻ってこない以上は、そういうことかと思います。化物の主人らしきものと話をする機会がありましたが、聞くに聞けませんでした……」
「そうか、ビマは……しかしどうするか……父君を殺した我々にエルタ女王は、我々の
「エンデラの民を思い、行動されたことは我々は間違っているとは思いませんが……その行動で背負った罪が大きすぎますので……」
「ゴルビスを
「私は、やつが生きていたとしても、我々が
「我々が
「そうですね、ただビマが帰ってこないことと、私がゴルビスの屋敷で出会った化物の様子からすると、国王殺しは、知られていると考えた方がいいです、ただその事について責めてくる様子でもなかったですが、化物の
「そいつもエルタ女王も何を考えているのか、さっぱりわからんな、確実なことはこちらの状況は悪化している、それだけだ、今後どうするかだ、私が
「アヴァルシス王国内で、何が起こっているのかわからないうちは危険かと、我々にわかっていることは、ゴルビスが死に、エルタ女王が誕生したということだけです。今後、我々に国王殺しの
「うーむ、そうは言っても、もう時間がない」
「私がもう一度行ってきます、今度は正門から堂々と、エンデラ国王の
「待て、今お前に死なれたら、この国は終わる、その時は知らぬ
「そんなことが通じる相手ではないのです……」
「お前にそこまで言わすのか……」
「私を
「いえ、今、後ろを振り返ってみても国王が選択することが出来た道は、この道しかなかったと思います、我が国が、黒い大地に飲み込まれないようにするためには、私でもそうしました」
「そうか……つまらないことを聞いたなアタル、頼んだぞ」
「かしこまりました、我が王よ」
アタルはその場を後にして、アヴァルシス王国に舞い戻るための支度をするために自分の
「アタル隊長、大丈夫ですか? お疲れなのでは」
「セギリか、そうも言ってられない、俺はもう一度アヴァルシス王国のアルスミラに向かいエルタ女王に
「そうですか……報告の時に聞きそびれたのですが、に、兄さんは……ビマ副隊長はどうでしたか?」アタルは、目を
「セギリが『白夜の断罪者』の一員としてノーゼス公の首を取れたことを伝えられると思ったんだがな」
「ノーゼス公は私の事をいつも
「たまたまだろう、そう思いたい、俺はもう行くぞ」
「ア、アタル隊長」
「なんだ?」
「い、いえ何でもないです……どうかご無事で、戻ってきてください」
アタルはその言葉には答えず、セギリに
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