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 さなぎは、言われた通りにするべきか一瞬迷ったが、立ち話も何ですので、と言う、ひろしの言葉に促され、ロープが揺れる木の下に腰を下ろした。

 ひろしは、さなぎの真向かいに、そっと座る。

「何から話したらいいかな?」

 ひろしは、さなぎを見つめて言う。

 さなぎが 、ひろしから聞きたい話は決まっている。

 もし、ひろしが、自分と同じ目的でここに、やって来たのならば、それをする、理由が知りたいと、さなぎは思った。

 それは、ひろしも同じ事だった。

 ひろしは、微妙な笑みを作ると静かに言った。

「改めて言うのもなんだけど、やっぱり君は、その、あのロープで死ぬつもりだったんだよね?」

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