白と黒の記憶 消えない過去

@ru1RurU

第1話出会い

 二年前死者が五十人出た大事件が起きた。



 いきなり町のど真ん中で空間ができその中に五十人が閉じ込められた。



 その五十人に加え犯人十人を合わせて空間にいたのは六十人、 最後の一人が死ぬとその空間とともに犯人も消え死体だけが残るという状況となった......この事件の犯人は未だ捕まっていない。


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 俺の名前は「愛樫あいがし 瑠璃るり」今日は高校の入学式がある。



 俺にとって初めての式だ、 小中は学校には行っていない、 式に参加するのは初めてだ。

 学校までは一時間ほどかかる、 遠いと思う人もいるだろうけど俺からして近いと思っている。

 そうこう考えているうちに家を出る時間が来た、 俺はバッグを持ち外に出る。

「久しぶりに外に出ると暑いな」



 今日の気温は三十八度猛暑日だ。 二年ぶりに太陽に当たることから早く涼しいところに行きたいと願うばかりだ。

 汗が凄い事になってるが袖で汗を拭いながら学校に向かって歩く。


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歩いて五十分ほどだろうか学校が見えてきた。

「もう少しか」



 それから五分が経ちやっと学校の前に着いた、 在校生、 新入生、 門番している人たくさん人がいて見るからに暑苦しそうだ。



 そう思いながらぼけっとしていたら後ろから誰かがぶつかってきた。

「あっ! すみません......!」



 俺は彼女を一度見て何も言わず校舎へ向かう。

[......黄色い髪に目が黄色と緑か]



 彼女は周りを見渡し少し恥ずかしそうに歩き出していた。

[やっぱり......]


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 校舎に入ると各学年の担任であろう先生がそれぞれの生徒に話しかけている。 

 俺は無視するかのように先生の前を通る。 

すると肩をたたかれた俺は一度足を止め先生を見る。

「君名前は?」


 一度は足を止めたが前を向き歩きながら答えた。

「レ......」


 一度言うのをやめ再び答えた。

「愛樫 瑠璃(あいがし るり )」



 そういうと先生がクラス名簿が書いてあるだろう紙を見て名前を探すが俺はそのまま階段に向かう、 先生は俺を止めようとしたが他の生徒に捕まり止められることがなく階段に向かう。


---


 この学校は四階建でおそらく一年の教室は一番上の階だろう、 そう思いながら階段を上って行くと二階から三階にかけての階段を上がっていると、 背後から名前を呼ばれ振り返ると少し歳を取った人がいたおそらく校長だろう。



 俺は校長に向かって一礼をし前を向き足を上げると背後から少し寒気を感じ足を止めた。


「瑠璃君元気だったかな?」

 少し気味が悪いと感じたが平然と答える。

「はい、おかげさまで」

 校長は少し残念そうな声で返した。

「はあ、瑠璃君......私のこと覚えてないのかね?」



 そう言われたが動揺を見せず答えた。

「俺はあなたとは初対面です」



 そういうと校長は一度ため息をつき少し狂気じみた声で言う。

「そうか......ならばここに君が入学してくれてよかった......三年間頑張りたまえ」



 そのことに関しては何も言わず前を向き再び階段を上がる。


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「まあいい、いずれボロが出るだろう、 その時が楽しみだ」


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四階に着くと多くの生徒が廊下で談笑していた。 その様子を数秒眺めていると後ろから声が聞こえた。

「あ!また会ったね!」



 一度目を合わせたが前を向き廊下を歩く、 その後ろに彼女も付いてくる、 すると彼女が俺の横に並ぶと横から顔を覗かせて話し始める。



「私の名前はカレン、あなたは?」

[今はあのことは言わなくていいか]



 俺は足を止めて彼女と目を合わして答えた。

「君、 俺と同じクラスだろ?」



 そういうと彼女は少し驚いた様子だった、 つまり図星だ。



「なるほど......まあいいどうせ今日クラス内で自己紹介するだろうし、 その時まで待て」



[やっぱりすごいな......]



 俺はそう言って歩き出した、 すると俺を追い越す勢いで走り俺の前に来た。

「クラスが一緒だなんてなんで分かるの? 私あなたの名前知らないのに......ちなみに私は一組だよ」



 彼女は返事が欲しそうだが俺は何も言わず一組に向かう。

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