連作企画の注意点
カクヨムの「下書きを共有」機能によって「連作」企画が出来るようです。
既にディガル様が自主企画を発表しましたが、老婆心ながら注意点を書いておきたいと思います。
まず、注意したいのが、安易に自主企画を立てないこと。
きちんと趣旨を説明できないと、参加者が集まりません。それ位なら可愛いくらいですが、曖昧な部分が多いと、主の考えとは全く違う作品 ─── 特に異世界・転生もの ─── が怒涛ののように押し寄せてきます。
主はまずテーマを決めること。
ある程度のベクトルが見えないと、参加しようがありません。
また、ネット上で見も知らない人と合同作業をするのですから、「皆で語り合って一から決めましょう」というのでは何も進行しません。
つまり、主がある程度まで、設定を提供してあげられなければ、誰も参加できないということです。(それでも参加する人は何か勘違いしている人達です)
では、何処まで主がしてあげなければならないのか。
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①登場人物を主が指定する。
登場人物をあらかじめ設定しておく。或いは参加者に登場人物をあらかじめ募集して、主が許可した登場人物だけを使う。使う、使わないは物語の進行次第となるでしょう。ある程度多めに登場人物を作っておいて、使われない人物が出ても構わない、という位のスタンスでいいと思います。
舞台設定などもあらかじめ決めておく方が、参加する側からしたら、参加しやすいと思います。
②一話目を主が書く。
物語のバックグラウンドが分かる程度に主が書き、その後を次の人にバトンタッチする方法です。その場合も、登場人物は一話目で全て書いておいて、新たな登場人物か出ないようにすること。
登場人物が書き手が変わるごとに登場すると、収拾が突かなくなる恐れがあります。「この人、何か重要人物みたいだったけど、結局最後まで出てこなくて、何だったの?」なんて痛いキャラが出てこないようにするためです。
③主が既に書いた小説世界をそのまま使う。
続編やスピンオフとして書く手法です。原作を見れば背景は一目瞭然ですからね。しかし、しっかりと書き込んだ原作でないと判りづらいので、ある程度文才のある方が主でないと参加しにくくなりますね。
④一話目を主が書き、二話目以降を「自主企画」で投稿してもらう。
一話目を読んでから書いてもらうので、時間が掛かるでしょうが、主の趣向に添える方向性を産みます。三話目は二話目の作家さんと検討して決定するなどしていくのもいいと思います。
選ばれなかった作品は死んでしまうので、残念ではありますが、「上達」を目指している人達にはそれもいい刺激になると思います。
⑤エピソード数をあらかじめ設定する。
起承転結のリズムを綺麗にするためにも、エピソード数を設定しておくことをお勧めします。ネバーエンディングストーリーとなって落とし所が無くなる可能性があります。アシモフの「ファウンデーション」の様なものにしたいにしても、エピソードごとに起承転結がないと無意味な文章になってしまいます。
少なくとも、連作を始める際にはエピソード数を設定しておく必要があります。その後、盛り上がって、増えるのなら、それはそれでいいと思います。
見知らぬ人と連作をするには、ある程度のお膳立てが必要です。知らない人との共同作業においては「自由に」というのは「身動きできない」と同義になりうる可能性もあるので、主は「何がしたいか」を明確にする必要があると思います。主について行ける人を募集すべきです。
また、いきなり「自主企画」で募集すると、参加者がいないという事態になると思います。「近況レビュー」などで反応を見てからの方がいいでしょう。
他の掲示板などでコミュニケーション取れれば一番なんですけどね。
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