工業高校就職ノ巻 -進路実現に向けてー

 工業高校生の大半の進路は就職だ。


 これはどこの工業高校でも変わりはないだろう。


 しかし、学歴を重んじる人にとって高卒で就職する人の事に理解できない人もいるだろう。


 経済的な理由等の避けるに避けられない理由から高卒で就職する人もいる。ただ単純に勉強がしたくないから就職するという人もいるだろう。


 しかし、工業高校生にはそれらの理由ではない理由で就職を希望している人もいる。


 それもそうだ。工業高校に来る求人というのは、とても魅力的な会社から求人が来ているからだ。


 工業高校機械系学科在籍の俺が見ても本当に求人を見て驚くばかりだ。


 まず何といっても学校に来る求人票の中に大企業が来ている点だ。


 それは工業高校生にとって憧れの企業に行けるチャンスが工業高校にある。仮にその工業高校の偏差値が低くても、大手メーカーや大手インフラ企業に行ける可能性がある。


 更にその大手メーカーからその学校に向けての指定の推薦枠があれば、工業高校から大手企業に行ける確率がグンと上がる。


 昔からその大手企業に行きたいという工業高校生にとって、工業高校の求人というのはとても魅力的だ。その求人内容も好条件なのでさらに魅力的だ。


 そして工業高校生は普通科高校の生徒と違って普通教科の授業数が少ない代わりに、専門教科や実習を行っている。


 その専門教科や実習で培った技術・技能、専門的知識を生かしてその現場で即戦力になれるのだ。


 だからこそ工業高校生は重宝されることが多い。


 第二次産業を工業高校生が支えていると言っても過言ではないのだ。


 仮に大企業を希望している人で、校内選考で駄目だった人も安心して欲しい。


 その工業高校によってだが、とても珍しい業務をしている企業から来ている場合もある。


 例えば、企業でしかできない技術や特許を取っていることによりほぼ独占的にその業務を行えている企業や、特殊な材料を用いて製品を製造している企業といった将来的に考えても倒産しない企業が沢山ある。


 そう、工業高校の求人はとても魅力的なのだ。


 その地域の工業高校によって求人票が来る企業は違うが、もしかしたら将来自分が入社したいなという企業から来ている場合がある。


 だからこそ工業高校生はその即戦力となる技術・技能等を生かして、それらの大企業を筆頭に就職していくのだ。


 そして工業高校には就職一〇〇パーセントを謳っている工業高校もある。


 そういう工業高校は就職に関して面接の練習や、学科試験の勉強といった手厚いバックアップが得られ、自分自身も安心して就職試験に臨めるのだ。


 ……まあ、自分自身がそこで頑張るか頑張らないかによって結果は変わってくるが。


 これを見て大企業に入社したいと思った工業高校の一、二年生はとにかく今の成績を上げて、できれば学年でトップを狙う事を強く推奨する。


 前話で綴ったように、工業高校とはれっきとした成績至上主義の高校だ。一点差ですべてが決まる。今のうちに希望している企業を絞っておき、他の人に差をつけろ!


 まだ間に合う、身を粉にしテストに全身全霊をささげろ。そうすれば進路は実現する。


 そして就職希望で工業高校を志望している中学生、君たちが工業高校に入学したらとにかくテストで高得点を出し、クラスで上位になれ。


 一年生はまだ進路について意識せず、テストで低い点数をとっても平気でいるような奴らがゴロゴロいる。進路がある程度決まっている奴は一学期の中間テストから全力で高得点を取りに行け、そして周りの遊んでいるような連中と差をつけろ。


 勿論進路の事を決めていない人も例外ではない。成績を安定して高くとっていれば後々困らないのは自分だ。


 そこから自分の進路は実現するのだから。


 


 


 


 


 

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