雑俳・夏

夏の空輪を描き泳ぐ赤金魚


紫陽花が水面に一輪浮かんでゐる


矢印を遡ってくる栗皮茶


梅雨が来て校庭の端は大黒幕


蜘蛛の糸装飾纏う雨上がり


紫陽花を井戸へ浮かべし梅雨模様


水田へ咲くは菖蒲か杜若


天候の籤引く如き乱高下

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