第12話 関係性が関係性を結ぶ多重構造

 論理集約点は関係性の世界にある点ですが縁観論では実存する点として考えます。従って論理集約点も一つの点として振る舞うわけであり当然ながらこの点同士が関係を結ぶこともあるわけです。

 その結ばれた関係に新たに上位の論理集約点が生まれます。ちょうどピラミッドのような階層構造を持つ様になるのです。このピラミッド状の構造体が論理集約点が多重に即今縁を結んだ状態を表した縁観論の基礎モデルとなります。例えば「木」の場合、頂点にある点が木そのものの論理集約点で二段目が細胞の論理集約点、三段目は炭素分子の論理集約点、四段目が素粒子の論理集約点・・・となって一番最後はすべての即今縁が取り除かれた礎点となります。

 通常、物理空間と呼んでいる場所にあるのは一番下の段にある礎点だけになります。二段目以上は関係性の世界にある点であり概念上の点です。この関係性の世界を縁観論では縁の地平【えんのちへい】と呼んでいます。

 縁の地平にはピラミッド状の階層構造を持った構造体があり、その構造体の事を物質であるとか生命であるとかあるいは現象等と呼んでいるのです。これが縁観論によるこの世の万物の基礎的な解釈となります。

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