P.百物語(10分)
Pさんたちが泊まりで百物語をした時のことである。
本格志向で、実家がお寺の子の本堂を借りて、ローソクもちゃんと百本用意し、誰かがひとつ怪談を披露するたびにそれらをひとつずつ消していった。
最後の一本になった時、ちょうどPさんが語る順番であった。
百物語の最後には何か不思議なことが起こるという。
期待半分、Pさんは満を持して、最後まで残しておいたとっておきの怪談を披露した。
話が終わりに差し掛かった瞬間のことだった。
ずしりとPさんの肩に体重が乗り、耳元で声がした。
「死ぬほどつまんねぇな」
誰も触れてないのに、最後のろうそくがふっと消えた。
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