キャッスル

@kera6700

0-1.プロローグ

世の中は常識だらけで作られている。


しかしその常識はだれが作ったものかわからないし、個々人で違ったりする。でも人間として生きるなら守ったほうが良いものだと思う。


女の子は大切にしなさい。人を傷つけてはいけません。盗むのはよくありません。お年寄りには席を譲りましょう。


細かいことを言えばきりがないくらいの常識があるが、大切なことはみんなが右と言えば右、左と言えば左だということだ。

けっして違う方向は向いてはいけない。それは不正解だ。不正解はおかしな目で見られる。あいつだけ違うと笑われる。そしてグループからハミ出てしまう。人間のグループからね。


ではもしもの話だけど、自分が怪物だったとしたらどうだろうか?

見た目は人間と変わらない。話し方も行動も人間と同じだ。しかし中身が人間とは違う。

最初に否定しておくが人間の皮を被った化け物や宇宙人の話ではない。


その他大勢の人間と違うのは、超能力とでもいうべき力が備わっているというところだ。



ごめん、突拍子もなかったね。

そう僕は簡単に言ってしまえば超能力が使える。

これは妄想でも幻覚でもない。現実だ。現実に超能力が使える。


そしてさっきの疑問、自分が超能力なんていう力を持ってしまった人間、つまり怪物だったとしたら、どうだろうか?

人間社会に革命を起こそうとするのか、それとも世界を壊そうとするのか。日常生活でのいたずら程度に使うという線が濃厚かもしれないし、ヒーローにあこがれているなら事件を解決するかもしれない。



僕が出した答えを知りたい?


僕は、人間であろうとした。


超能力もなにもない人間。平凡で平均的で、目立たずひっそりと生きる人間。それを演じた。

自分には超能力なんてものはなく、ただの人間であり、みんなと一緒なんだよって思いながら生活している。


これは特別な力を持つとよくわかると思う。本当にわかって欲しい。超能力なんてものはない方がいい。これは大切なことだ。



もし僕の気持ちががわからないという人は、ここから話すことをよく聞いて欲しい。


これは僕の過去の話だ。

中学1年生での話、それは入学式から始まる。鮮明に思い出せるし、死ぬ時まで忘れることはない。


僕の最大の過ちの話だ。

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