ドロドロしていて、汚い。

喧騒の中を歩くよりもエアコンが効き、君の匂いが微かにする部屋で寝ていたいと思うのは正常な感覚であろう。

手を伸ばそうとしても指先が触れず

届かない様な感覚をジャガイモの素朴さで紛らわす日も僕はそこまで嫌いじゃないんだ。

形がよく掴めず

ストーリーがふわふわとしたB級映画の様な日をまた過ごせるのなら僕は楽しみに待って生きてみようかなと思う。

最初に牙を抜かれ

次に爪を抜かれ

声帯を取り除かれたら

次は何を取られてしまうのだろうか。

次は誰かに何かを取られてのだろうか。

それに恐怖を感じ

紛らわす為、課題に肉付けをしていく。


夢を見た。

少年漫画のラストシーンの様な。

僕は誰かに殺された。

何かが腹の中でつっかえているかの様な息苦しさと

二日酔いの朝の様な不快感を仰向けになりながら感じていた。

やがて誰かが来て、死に行く僕に謝罪をする。

悪かったと

ただの暇潰しだったと

最初からどうでも良かったのだと

顔を見ても誰かわからない

知らない顔だが

一番よく知っている

そんな顔をした彼女は冷たいのか情に満ちているのかわからない様な表情をしていた。

僕は寄せ集めの筋肉で取り繕った様な表情で、一生のうちの一コマでもキラキラしていたのだから悔いは無い

そう伝え

彼女が何かを僕に伝えようとしているところで目が覚めた。

メッセージ性はあるようで皆無な夢を見て朝から少しよくわからない気分であった。

ドロドロして

汚い

夢だった。

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