世界終末、最後の約束。

@siosio2002

プロローグ

 最後の日は、雨だった。


 7月7日、午前6時56分、2年3組教室にて。

 1人、制服姿で座っていた。


 始まりは1週間前のことだった。

 いつものように学校へ行き、いつものように友達と喋り、いつものように授業を受け、いつものように帰っていた。

 そんな俺の「いつもの日常」は音を立てて崩れた。




 7月1日、18時49分。薄暗く、遠くの海に沈む太陽が見えていた。

 後ろの空がパッと光った。後ろを見上げると、周りを昼下がりのように照らす光が綺麗に尾を引き、山に向かった。

 しばらくそれをぼーっと眺めていた。自分の目にはとても綺麗に写りまるで流星でも眺めているようだ。

 ふと我に返る。次の瞬間、それは山にぶつかり大きな光を放った。何があったのか理解できなかった。

 大きな爆音と共に視界は白くなり、強烈な圧の熱風が体を襲う。後ろに押し倒され数メートル転がされた。


 全身に痛みがあるがなんとか立ち上がり、周りを見渡す。山の一角は炎に包まれ、周りの建物のガラスは砕け散っていた。

 自分の体は少し擦り傷と肌が少し赤くなっている。重症ではなかったがあまりにも突然のことで呆然と佇むことしかできなかった。

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