第48話 『飛んだ!落ちた! これは、自決だったの?』
やましんが生まれた町には、頼朝公に由来すると言う神社がありました。
関東地方には、たくさんあります。
この神社の前は、公園になっていて、子供たちのための遊具がいくつかありました。
夏になると、盆踊り(やましん用語では『ぼろり』)が行われます。(いまでも、そうです。)
そこにあるブランコは、やましんたちのお気に入りでしたが、やましんは、気が小さくて、他の子供たちが、まるで、お空にまでも、飛んでゆくように、ブランコをこぐことが出来るのが、うらやましくもあり、また、恐怖でもありました。
ある夕方、やましんは、意を決して、それまでになく、大きく、ブランコを揺すったのです。
ま、結果は見えていました。
子どもたちは、やましんのおうちに駆け込みました。
「やましんちゃんが、落ちた!」
頭からの転落でありました。
幸い、そう、たいしたケガではなかったのですが、はて、なぜあのような、無謀な行動に出たのか?
子供時代から、三回叩いても、危ない橋は渡らないやましんです。
そこんところは、はっきりとした理由は思い当たりません。
自決しようとした、というわけではないように思います。
当時、ご近所で、すさまじい夫婦喧嘩を毎晩のようになさるお宅がありまして、それはもう、まるで戦争のようなものでしたが、その影響だったとも、考えられず、学校の算数で、0点取ったことが理由だったとも思えず。(いまだに、あれは、やましんが正しかったと考えておりますからね。あ、前にも書いたようには思いますが、参考に書きますと、『ここにあめが6個あります。半分にしたら何個になるでしょう?』
もちろん、正解は、12個に決まっています。
でも、先生は、3個だと言うのです。
やましんが正しいに決まっています。
ちゃんと、なぜ12個になるかを図解して、説明しておいたのですよ。
まあ、しかし、だから、ブランコから落っこちたのとは、関連性が薄そうです。
そもそも、ブランコ事件の方が、先だったかもしれませんしね。
最近は、歩いているだけでも、ひっくり返ったりします。
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くたばれ! やましん
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