【くたばれ、やましん❗】

やましん(テンパー)

第1話 『満員電車』

 まだ、やましんが、小学校1年生か、そのあたりのこと。


 あまりに古いので・・・はっきりはしませんが、1963年くらいの時代。


 電車で父といっしょに、東京に向かっていたのですが、急に気分が悪くなったやましんは、超満員電車の中で『げげ~~!!』と、やってしまったのです。


 なにせ、超満員電車ですからね、周囲の人たちに、被害が及んだのは当然のことであります。


 「まあ。この子!!」


 そのとき父がとった行動・・・『ごめんなさ~い!』と叫んで、たまたま、直後に着いた駅で(どこだったか覚えてないですけど)、大慌てで、開いたドアからやましんをひっぱって、飛び降りてしまったのでした。


 すぐに閉じるドアを、見上げるやましん。


 いやはや、申し訳ないことでありました。


 しかし、誰もそれ以上、追求しなかった(できなかった)ようなのです。


 現在ならば、果たしてどうなったものやら?


 父に代わって、もう半世紀以上も前の事ではありますが、お詫び申し上げます。


 ・・・君がやったんだろう。


 はい、そうです。


    《くたばれ、やましん!!》

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