光が届く場所を目指して…。

神崎

第1話 何も見えない…。

梅雨が明けて夏―――。

 外では、セミが鳴いている―――。

  そんな夏の日、この物語の執筆が始まる――。



朝、目が覚めた。

昨夜は、睡眠薬1錠を半分に割って飲んで寝た。

久しぶりの薬再開、よく眠れた。


私の心の中は、闇(病)一色に染まっている。

私の心の中に、光は存在しない。


暗闇の中、前後左右も分からない。

ただ、確実に分かるのは下が無いと言う事。

私は、落ちる所まで落ちた。


あとは、光の届く場所を目指して上がっていくだけ…。

そんな事を夢見て、どれだけの年月が過ぎたのだろうか?

努力はしているつもりだけど、精神状態が回復する事は無い。


ストレスは、精神状態だけでは無く、身体の方も蝕み始めた。

現在、精神面以外の身体の不調として、尿酸値が高い。

それも、桁が違う数字を出している。


医者からは薬も勧められるが、私は生活環境改善での回復を

目指している。


医者から尿酸値を下げるための冊子を授かっているが

どうしても、解決できない項目がある。

それが、ストレスの解消。


ストレスの無い生活は、この世界では不可能な事くらい分かっている。

ただ、私の持つストレスと言うものは、人間を見ると危害を加えられる。

命を奪われると言うもので、人間を見ると恐怖を感じる。

それが、私のストレスだ。


勿論、仕事でのストレスもあるが、人間に対するストレスの方が

遥かに上…。


人間に怯える生活、この件に関しても、3ヵ月間安定剤を断薬した結果…。

今では、脳内で人間を殺せと悪魔が囁く。

でも、私は知っている。

1人や2人、殺したとしても私の悩みは解決しない。

だから、脳内でいくら人間を殺せと悪魔が囁いたところで人間を殺す事は無い。

私がこの地球上で安心する為には、地球上の人間を1人残さず殺す必要がある。

そんな事は、不可能だ。

そんな事をするくらいなら、自殺をした方が手っ取り早い。


心療内科、会社の産業医の心療内科、内科に通っているが問題の解決法が

未だに見つからず、光は全く見えない。

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