03.デート当日はKY




 □ ■ □




 38度5分――だと?



 どうやら豊福空はKY野郎のようだ。

 体温計に目を落とした俺はガックリ肩を落とした。目を覚ました時から嫌な予感はしていたんだ。

 だって目ぇ覚ましてさほど時間も経たない内に体のだるさを感じるし、背筋はゾクゾクするし、妙に熱っぽいし。熱を測ってみたら良い感じで熱があるみたいだ。母さんの風邪が俺に感染ったらしい。


 嗚呼、マジかよ。


 今日は絶対に学校休めないってのに、大事な約束があるっていうのに、なんで今日に限って熱が出ちまうんだよ。母さんの看病をしていたせいだってのは察しがつくけど、そうそう風邪なんかひかないし感染らないぞ。

 クッソ。今日は先輩とデートするって約束しているのに……こんなところで風邪を引くなんて俺って超KYじゃないか?

 でも病は気から、だしな。今日も元気よく学校に行こう。学校に行けば風邪もぶっ飛ぶだろ。


 そんな気持ちとは裏腹に体はちっとも言うことを聞いてくれない。


 「ゲホゲホッ」布団の上で咳き込む俺に、すっかり良くなった母さんが大丈夫かと心配そうに声を掛けてくる。もうすぐ出勤の刻だっていうのに、甲斐甲斐しく俺の額に手を当てて「今日はお休みしないと」小さく息をつく。大丈夫、学校に行けると言ったんだけど、体温計の結果を見て駄目だって強く言われた。


「学校まで30分以上歩かなければいけないんですよ? 空さん、途中で倒れでもしたらどうするんです。祐作さんだってこの状態での登校なんて許しませんよ。それに周囲にもご迷惑を掛けます。今日はゆっくりお休みになって下さいな」


 それを言われちゃぐうの音も出ない。

 上体を起こしているだけでもフラフラなのにこんな状態で学校に行ったら、もっと悪化するかもしれない。先輩やフライト兄弟に迷惑を掛けるかもしれない。デートのことは気掛かりだけど、デート以上に皆に何より先輩に迷惑掛けるのは申し訳ない。


 俺は素直に母さんの指示に従った。

 本当は風邪薬があればいいんだけど、生憎我が家には胃薬しかない。風邪薬は切らしているんだ。少し前まであったんだけどなぁ。


 「私はもう行きますけど」何かあったら会社に連絡して欲しい。お昼頃にまた様子を見に来るから。そう言ってくれる母さんは俺に氷枕を作ってくれた。


「いいよ。一人で出来るから。子供じゃないんだし」


「お昼はどうするんです? お粥を作り置きする時間も無かったから、ああ、もうこんな時間! じゃあ空さん。学校には私が連絡しておきますから」


 大丈夫だと言っているのに。母さんは俺に甘いんだよな。

 出勤する先輩の背を見送った俺は布団に身を沈めた。氷枕の冷たさが気持ちいい。もう一眠りしようかな。


 あ、ダメダメ! その前にやることがあるだろ!

 体を起こした俺は机に置いている充電中の携帯電話を手に取る。充電は終わっているみたいだ。


 あー……先輩、もう学校かな。


 できることなら電話したいな。直接謝りたいし……LINEする元気は無いんだ。ただでさえ機械音痴だからさ。文字を打つだけで30分も掛かる。


 時計をチラッと一瞥。8時を回ってちょいってところか。俺は電話することにした。

 そこからは正直、記憶が曖昧。電話に出た先輩に謝り倒して、風邪を引いてしまったことを何度も説明していたってところまでは覚えているんだけど、あとは曖昧だ。アイマイ。


 気付けば電話を切って布団の上でノックダウンしていた。




―――ポーン。ピンポーン。


 

 いつの間にか寝てしまっていたみたいだ。ドアベルの音で俺の意識は浮上した。

 今日に限って誰だよ。回覧板か? 新聞の勧誘とかならお断りだぞ。重たい頭を起こして俺は溜息をつく。

 あーマジで頭が重い。居留守使っちゃ駄目かな。玄関までちょっと歩けば直ぐなんだけど、今の俺にはその距離さえ辛い。聞こえてくるドアベルをBGMにしながら俺は相手が去ってくれるのを待った。ドアベルは暫くすると聞こえなくなる。ホッと俺は息をついた。もっかい寝よう。


 ドンドンドンドンドン―!

 ドンドンドンドンドン―! 


 ドンドンドンドンドン―!


 ドアベルの代わりに派手なノック音。

 今にもドアが壊れそうだ。近所迷惑も良いところだろ!


「な。なんだ?!」


 俺は素っ頓狂な声を上げた。

 もしかして取立て屋でもやって来た? 父さんもしくは母さんが連帯保証人になった? 俺の家、ついに借金生活突入?


 風邪とは別の汗が噴き出る。

 ブルッと身を小さくして俺は玄関を睨む。どうしよう。出るべきなのかな。でも出たら最後、俺ン家の家具とかテレビとか机とか金目のものは取られちまうんじゃねぇか? 取り立て屋だったら、俺自身も身を売られちまうんじゃ。


 と、窓から視線を感じた。


 突き刺さる視線に俺はバッとそっちに目を向ける。

 悲鳴を上げそうになった。そこには妖怪おばばの姿……じゃない、お松さんの姿。ベランダ無しの窓から部屋の中を覗き込んでいる。


 何しているんだよ、あの人! 恐ぇよ! 夢に出てきちまいそうなくれらい恐いっつーの!


 お松さんと視線がかち合った。細い目がくわっと見開いた。もうそれだけで俺は半泣き。熱のせいか余計お松さんが恐く見える。

 

 想像してみ? 誰もいない筈の窓の向こうに老婆がぬーっとこっちを見ているんだぜ? 目がかち合った途端、目が見開くんだぜ。悟りを開いたように開眼なんだぜ?! 恐いってもう!

 スーッと目を細くするお松さんはサッと窓から消えた。

 何処に行ったんだろ? てか何しに来たんだ。お松さん。


 窓際に歩み寄って窓を開けた。

 俺の家は二階だからあんま窓には近寄りたくないし、下とか景色見るのは恐いけど、今はお松さんが一番恐い。下を見ないように左右を見てみる。お松さんの姿は何処にも見当たらない。それが妙に恐怖を煽る。


 窓を閉めた俺は嫌にドキドキしている胸を押さえた。


 ふと気付けば派手なノック音は消えていた。嬉しいんだけど、何か妙に嫌な予感。



 バタン―!


 玄関の扉が突然開いた。

 え、ちょ、鍵を掛けているのになんで開いちゃうの?! ギョッと驚く俺は更に驚く羽目になった。スーツを身に纏った男が数人家に上がってきたんだ。しかもグラサン掛けているんだから、驚くだろ普通。


 だけどご丁寧なことに土足で上がるんじゃなく、常識を持っているのか脱いだ革靴は揃えていた。

 不法侵入時点で常識を持っているか怪しいんだけどさ。


「空さま! 何を起き上がっているのですか!」


 あ、あんた達は誰の了解を得て勝手に人様の家に上がっているんだよ!

 なんて反論できない俺。だってグラサンが恐いんだもん。男達恐い、恐いよ。父さん母さん、ほんとに連帯保証人になったんじゃないだろうな。この人達、取立て屋じゃないんだろうな。

 固まっている俺を余所に男達は素早く行動を開始していた。

 突っ立っている俺を布団に押し込んで、一人は俺に体温を、一人は溶けてしまった氷枕を作りに台所へ。一人は周囲をキョロキョロして異常が無いかどうか確かめている。


「空さまの身に負担が掛かるようなものはすべて遠ざけろ! お風邪に触る!」


 グラサンのリーダーらしき男が声音を張った。

 寧ろあんた達の存在が風邪を悪化させています。なんて言いたいけど恐くて恐くて。何なんだよ、こいつ等。身を小さくしている俺に対し、一人がムッと眉根を寄せた。


 ビクッと俺の体は縮み込む。

 恐いよぉ、ほんとに恐いよぉ。男がグラサンをしているせいか、恐さが三倍マシだよぉ。俺が何したってんだよ。


「空さまが寒気を感じてらっしゃる。誰か、湯たんぽの用意を!」


 おぉおお俺は怯えているんだよ! あんた達、一体全体何者なんだよ!

 意を決し反論しようとしたんだけど、喉が引き攣って咽た。咳が止まらない。ゲホゴホと咳をしていたら、「ホット蜂蜜レモンとノド飴の準備だ!」指示が聞こえてきた。

 何だかこの人達、俺を看病してくれているような。


 ……待てよ。


 そういえばお松さんをさっき見掛けた。見掛けたっつーより、窓からこっちを覗き込んできていた。

 妙な男達が家に押しかけて来た。しかも風邪のことを気遣ってくれている。

 もしかしてこの人達は。


「あのー……ゲホゲホッ」


「無理して喋っては駄目です、空さま。お風邪が悪化します。ノド飴はどちらの味が宜しいですか? 梅とゆずがございますが……ハッ、私としたことが! 動物さん型飴を持って来る筈が! ……申し訳ないのですが、今回は普通の楕円形の飴で我慢して下さい。それでお味は」


 梅かゆずか選ぶようグラサン男はやや強要してくる。俺は仕方が無しにゆず味を貰った。

 「あの」気を取り直して、俺はグラサン男達に誰の差し金か聞こうと口を開く。

 だけどその前にグラサン男の一人が、「お薬が見当たりません!」と大焦り。「なんだって!」飴をくれたグラサン男は大変だとばかりに血相を変えた。


「空さま、本日はどこの病院で診察を受けたのですか? 薬は頂かなかったのですか?」


「げほっ。病院……行っていないんです」


 グラサン男の一人が出て行ってしまった。

 でも直ぐに戻ってきた、大層立派そうな身形をした医者を連れてな。


 医者はすぐに診察しましょう、と手を消毒し、聴診器やら金属ヘラやら取り出していた。

 俺に発言権はないようだ。何か言う前にグラサン男が今の容態やら熱の高さやら説明していた。


 なんだか大袈裟なことになってきたぞ。俺は単なる風邪なんだけど。



 バタバタバタ―。

 金属階段を駆け上る足音が聞こえてきた。これまたやぁな予感がしてきたんだけど。こういう予感って大抵外れないんだよな。ブルリと身震いする俺を余所に、玄関扉が力任せに開かれた。


 ご近所迷惑な音を響かせて中に入って来たのは、学校にいる筈の鈴理先輩。息を切らしている先輩の髪は乱れていた。


 なんで貴方様が此処にいるんでしょうか。

 学校は? 制服姿だから多分、学校に居たんだと思うんだけど……授業は4時限目あたりじゃないか。


 仰天している俺に対し、「空!」先輩は俺の姿を見るや否やローファーをすっぽ脱いで駆け寄って来た。


「いてもたってもいられなくて押しかけてしまった。突然の訪問にすまないとは思っているが、あんたがあたしよりも先に風邪に犯されたと聞いて、嗚呼ッ、にっくき風邪菌め!」


「……先輩、漢字で書く風邪に“おかされた”は『侵された』って書くっす。間違ったって先輩の思うような漢字ではないっす」


「同じような意味ではないか。クッ、あたし達のデートを妬んで先に空を犯してしまうとは。憎い、風邪菌が憎い。何が悔しいかってあたしよりも先に空の体を犯したことだ。くそう、あたしへの宣戦布告か!」


 シクシク泣いている鈴理先輩は、真っ白なハンカチを取り出すと悔しいとばかりに噛み引っ張っていた。


 ああもうツッコむ元気もねぇや。

 遠目を作って先輩を見つめていると、医者がお静かにとばかりに手を叩いた。


 「これから診察を始めます」その言葉に一同、口を閉ざして俺に大注目。

 「空、心配は要らないぞ」先輩に至っては俺を励ましてきてくれた。


「あたしがついている。何より、この医者はあたしの担当医で日本でも有名な名医なんだ。こいつならば安心してあんたを任せられる」


 いえ寧ろ、来てもらった名医に申し訳ない。

 本当にただの風邪なんだから……訂正する元気もない。


 俺は励ましをくれる先輩に対して頷くことしかできなかった。


 こうして、ただの風邪ごときの俺は日本でも名が挙がっている名医に診察してもらい(ほんっとに申し訳ない)、「風邪ですね」結果見え見えの診察結果をもらい(だから風邪だと言っているじゃないか)、無事にお薬をもらったとさ。


 一連の騒動に俺はぐったり。

 熱を測ってみれば9度まで上がっていた。やっぱり悪化していたよ、風邪。


 こりゃさっさと薬を飲んで寝た方がいいな。

 でも先輩が来てくれているのに寝るわけにもいかない。グラサン男達もまだいるし。医者は帰ったみたいだけど。


「先輩……何かお茶でも、ゲホッ」


 俺が上体を起こすと先輩が押し返した。

 気を遣わなくても良い、微笑んでくる先輩は今から昼食を用意するからと言ってきてくれた。そんな悪い気が、押し掛けて来ても先輩は一応お客様なのに。何もないけどお茶くらいは出さないと失礼だろ。

 しかも昼食の用意だなんて。遠慮する俺に任せろと胸を叩く鈴理先輩。


「恋人の世話くらい焼かせろ。デートは残念だったが、こういう弱々しい、まさに押し倒しチャンスの恋人を看病するのも彼女の特権だろ?」


「ははっ。節々の不謹慎発言は聞かなかったことにします」


 空笑いする俺に先輩は何が食べたいか聞いてきた。

 正直食欲がないんだけど、素直にそう言うと先輩はダメダメと首を横に振った。



「薬を飲まなければいけないんだ。何か胃に入れないと。そうだな……何が良いと思う?」



 鈴理先輩は後ろで待機しているグラサン男達に意見を求めた。

 どうでもいいけど正座して待機されるとすんげぇ重圧感があるんだけど……、グラサン男達帰ってくんねぇかな。

 できれば一人待機。三人も待機されるとこっちも気が落ち着けない。


 俺の気持ちを余所に、グラサン男達は揃ってスープ系が良いのではと意見した。あ、なるほどな。味噌汁くらいならいけそう。


「サムゲタンならば精力もつくと思いますよ」

「なるほど、次」


 サムタゲ……? それって日本のスープっすか?


「ヴィシソワーズなんてどうでしょうか。冷たくて美味しいスープですが」

「ウム。それもいいな」


 冷たいスープ? ちょ、どんなスープ? てかスープ?


「ソパ・デ・ペドラは具沢山ですし、栄養もあると思うのですが」

「ほぉ。ソパ・デ・ペドラか。迷うな……」


 もはや俺には魔法の呪文にしか聞こえない。


「空、どれがいい?」


 にこやかに聞いてくる先輩。俺は申し訳なさでいっぱいになった。


「先輩……俺。全部聞いたこと無いっす。無知ですみませんっす」


 途端にピシリと固まる室内の空気。

 ごめんなさい。でも本当に聞いたことのないものばっか。一般人も食したことあるスープ達なんっすか? 少なくとも我が家では食ったこと無いスープ達なのだけれど。

 「馬鹿!」鈴理先輩はグラサン男達に怒鳴った。


「もっと空の分かるようなスープ名を言え! 空が困っているではないか! 空、あんたは謝る必要なんてないぞ。こちらが不可解なスープ名を言ったのが悪い。今のはあれだ。フランス語の一種とでも思え」


「いやそういうフォローされるともっと申し訳ないというか」


「で、では鈴理お嬢さま。無難に野菜スープなんてどうでしょう? 胃にも優しいですよ」


 嗚呼、スープのレベルをすんげぇ落としてもらった。申し訳ないにも程がある。

 鈴理先輩はそうだな、と相槌を打って早速用意しなければとばかりにスマホを取り出した。

 何でスマホ? 疑問に思う俺を余所に、先輩は画面をタップしている。


「これでよし」


 先輩は俺の頭に手を置いて微笑を向けた。


「20分ほど待て。今、シェフに頼んだから。念のためにゼリーも作ってもらうことにしたぞ」


「すみま……シェフッ?!! ッゲホッゲホッゲホ!」


 素っ頓狂な声を上げる俺は思わず羽毛布団を跳ね除けた。

 咳き込む俺の背中を優しく擦ってくれる先輩は、何をやっているんだとばかりに苦笑い。

 だってシェフ? シェフって何?! たかだか病人食にシェフを使うなんて、ちょ、なんで?!

 大焦りの俺に先輩はさも当たり前のように言う。


「あんたに中途半端な物を食べさせられるか。あたしからデートを奪った憎き風邪菌を死滅させるにも、あんたには十二分に栄養を摂ってもらう。なに、心配するな。三ツ星のシェフに作ってもらう。味は保証するぞ」


「いや俺の心配はそこじゃなくって!」


「三ツ星シェフは嫌いか?」


 ……駄目だ、俺と先輩は根本的に生活観が違う。お嬢さまだもんな。


 異論はないと首を振って布団の海に沈んだ。驚けば驚くほど、叫べば叫ぶほど風邪が悪化する。今日は大人しくしとこう。咳も酷くなる一方だし。

 「大丈夫か」ぐったりする俺の顔を覗きこんでくる先輩に、俺は力なく笑った。

 正直辛いけど、先輩が折角来てくれたから簡単にきついなんて言いたくもなくて。言葉の代わりに頷いた。幸い嘔吐感はない。ただ体がだるいだけ。

 先輩に迷惑を掛けることもないと思う。風邪が感染らないかどうかだけが心配だけど。


 鈴理先輩はグルッと部屋を見渡していた。

 「狭いでしょ」俺の問い掛けに、「確かにな」正直に頷く。

 こういうところは気遣いを見せない先輩だけど、正直に答えてくれた方が俺的にも気が楽だ。先輩曰く、自分の家の使用人の部屋くらいの広さらしい(一人分が我が家分の広さって)。


 てことは先輩の家は大豪邸なんだろうな。想像も付かねぇや。


「しかし好きな男の部屋と思うと、狭さも心地良く思う」


 フッと微笑を見せる鈴理先輩。

 いつもいつも、こうやって不意打ちをしてくる先輩って卑怯だと思う。

 おかげで俺は馬鹿みたいに照れた。熱で赤くなった顔がもっと赤くなっていると思う。


 「少し机を見てもいいか」許可を得る問い掛けのわりには、先輩は俺の返事を待たず腰を上げて机に向かって行っちまった。大したものは置いてないから別に見てもらっても構わない。

 鈴理先輩は俺の机に置いてある写真立てを眺めていた。


 「ん?」先輩は何やら首を傾げている様子。

 俺は何となく先輩の疑問が分かった。先輩は何で別々の写真が二枚も置いてあるんだ? と思っているんだろうな。


 俺に机の上には二つの写真立てがある。

 両方一組の夫婦と俺が写った写真。


 だけど二枚は別々の写真。


 別に特別隠すことでもないから、俺は写真を説明する。


 


「先輩。俺は今の豊福家の、本当の子供じゃないんっすよ」



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