文章のことばかり書いていたので、ここで登場人物たちにフォーカス。入れ替わり立ち替わりたくさんの人物が現れるタイプの短文集なのですが、何作品も通して読んでくると自然とそれぞれの特徴が見えてきます。小説を書いているとそれぞれの設定を作り込んでからキャラを交わらせがちで(能力系とかはいいと思うんですが)、それ故に人間の距離感に違和感が出てしまう作品もあるように思いますが、本作品はそういった部分にも現実にあるような自然さがあって、日常モノとしては個人的に理想だと思います。(もちろん美男美女みたいな設定はあったりするようですが)

親友だからこそ譲れない・頼りたくない部分がある、というのはまさに青春だろうと思います。いい例示かは分かりませんが、親の力は借りたくない、自分だけでやってみたい、みたいな少し幼さもありつつ自立していく、そんな青年期の感情ですよね。意外と大人になると忘れてしまう感情だとも思うのですが、そういうのは誰しもが通過するものだとも思っています。プロポーズ……青春ですね。

小さい子の言葉遣いでありながら、情景描写が的確にできていることにこの文章の良さを感じます。他の作品にも共通して言えることですが、自然と情景を表現するのがお上手で、すっと入ってくる文章スタイルがとても好きです。小さい子が一人で散歩をするというほんわかした話ですが、小さい子特有の感情の動きが感じられました。

私は無言でいるときの間が苦手です。そういうときは訳わからないことを話しかけたり、スマホをいじったり……何かしていないと不安なタイプなのでしょう。故に、この二人の無言のドライブがとても素敵に感じます。言葉にしないと伝わらないこともあるとは思うのですが、言葉にしないことでしか伝わらないこともあるのだろうと想像します。最後まで読んでもどういうことに悩んでいたのかというのははっきりひないわけですが、どんな人でもそういうものがあるでしょうから、共感できるのだと思います。

メンドクサイパニーニという表現が結構好きだったりします。ラテアートを知らない人は少ないと思うのですが、エッディングとかフリーポアというのはやはり知らない人が多いでしょう。そういった題材を登場人物が自然に説明できているのがすごいと感じます。読者の視点をどこまで想像しているのか分からないのですが、腰の低い文章ですっと入ってきます。

どこまでもコーヒー屋さんを中心にストーリーが回り、キャラ達の会話のノリもそれなりの年齢なのに、青春がまだ続いている感じがして微笑ましいです。

またまたツイッターから来ました。朝は時間がなかったので、一話しか読めませんでしたが、読むのを再開しますね。
カフェの飲み物とかカップ名とか自分はあまり詳しくないので、作者さんは余程、カフェが好きかあるいは調べたのだろうなって伝わってきます。

ツイッターからきました。こんな雰囲気のあるカフェを利用するだけではなく、働いてみたかったですねー。人間関係も最高だし。

はぁ……、こんな作風好きなんですよ。
さらにコーヒー好きにはもっと堪らない( ꈍᴗꈍ)

ほのぼの素敵なお話ですね