壱ノ不思議 廊下の怪(p36)

 私も後に続く。

 風呂場は薄い緑色のタイルの床と壁で、浴槽も同じタイル張りの物だった。

 浴槽は普通サイズの物で、私は、密かに大きな檜風呂を期待していたので少し残念に思ったけれど、洗い場は少し広く、何故かシャワーが二つ付いていて、壁に添え付けてある鏡も二枚有り、旅館の内風呂を思わせて、私はわくわくした気持ちになった。

「シャワーの温度調節はここでして、後は普通に蛇口を捻ればお湯と水が出るわよ。あっ、このレバーを右にするとシャワーで左が蛇口への切り替えよ。お風呂はこのボタンで温度調節出来るから、ぬるくなったらこっちのボタンを押して追い炊きしなさい。後、これがシャンプーにコンディショナー、トリートメントに、こっちがボディーソープね。分ったかしら?」

「うん、大丈夫」

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