壱ノ不思議 廊下の怪(10p)
窓の無い暗い廊下を雪絵お姉さんの後に続き、玄関まで引き返す。
そして、玄関の正面に有る何だかよくわからない生き物を描いた襖を開けて中に入る。
中は四畳半の畳み敷きの部屋だ。
この部屋は控えの間と呼ばれていた。
来客を待たせておく部屋だと聞いたけれど、私はこの部屋で待たされた事は過去に一度として無い。
この部屋には家具も何も無く、ただの部屋と言うのがふさわしい。けれど、欄間には木彫りの美しい花の彫刻が施してあり、それが私を浮かれた気持ちにさせた。
私達は控えの間の、入って来た襖の右側にあるもう一つの襖を開けて、廊下へ出た。
この廊下は、さっき通ったおばあちゃんの部屋へ続く廊下の向かい側にある。
この廊下へは控えの間を通らなければ出る事は出来ない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます