第2話 生きるとは?
必死に抗う。
社会という波に飲み込まれてしまう前に。
終電の列車を待っていると暗い線路が僕を呼んでいた。
2018年まだ夏になる前の4月上旬。
僕は不意にその線路に足が進んだ。
黄色い線を越えて、あと数センチで奈落の底に落ちていく。
そんなことを僕は脳内のシナプス信号を無秩序な回想とともに理解した。
ただ、そこで足は止まってしまった。
いや、正確には前から押しのけられたと言うべきか。
誰もいない駅のホームで肩を引かれた。
そこには自分の手が肩を支えるようになってた。
理解出来ない事実と理解出来る空想。
両者が混然一体となった今に僕は心底恐怖した。
それは見えない恐怖、存在しないという実体に恐怖した。
【生きるってなんだろう?】
ここから先は僕の考えになります。
”生きるとは死にたいながらにも生きようとする”
人間の泥臭さではないでしょうか?
別にいいんです。
これが誰にも理解されない価値観だとしても。
でも多くの人は困難なことや絶望とは行かなくて
悲しい出来事があると『死にたい』なんて口にします。
でも死んだりしていません。
思っていることと実体は大きく違うのです。
本当に死にたいと思って目の前に殺人鬼が殺しに来たら
多分死にたくないって思うでしょう。
心ってそんなものなのです。
だから苦しいならば死にたいと言ってもいいのです。
実体と空想が乖離するような状況であっても。
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