電撃大賞

個人的おすすめ作品

１位　インフルエンス・インシデント

２位　僕といた夏を、君が忘れないように。

３位　ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います

　１位の「インフルエンス・インシデント」はSNSを使った犯罪などを題材にしたミステリー小説。ミステリー小説といってもラノベっぽい雰囲気はしっかりとあり、読みやすかったと思います。主人公が男の娘というのもまた変わったラノベぽかったですね。ヒロインの女の子もなかなかかっこよかったですし、どっちがヒロインでどっちが主人公ですか状態でした。ちょっぴり変わったラノベっぽいミステリー小説が好きな人にオススメ！

　２位の「僕といた夏を、君が忘れないように。」は昔は神童画家だった主人公が絵を描くために沖縄のとある島に行くことになる物語。そこでヒロインとなる女の子と出会い、ひと夏の思い出を作っていくという話です。ヒロインの女の子はとても元気いっぱいで可愛らしいのですが、どうやら何か秘密がある模様。主人公はスランプを脱して絵を描けるのか。ヒロインの秘密とは。ただのボーイミーツガールでは終わらない物語がここにあります！

　３位の「ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います」はRPGゲームのような世界でギルドの受付嬢をやっている女の子が実はものすごいスキルを持っており、陰ながら強敵を倒しているというお話。しかし、その理由が残業が嫌で早く帰りたいからといういかにも今どきのサラリーマンっぽい理由なのです。さらに正体を隠していたのにとある人物にバレてしまい、付きまとわれることにもなります。彼女の平穏な明日は訪れるのか！？

その他の作品の感想

「ユア・フォルマ電索官エチカと機械仕掛けの相棒」：SFの世界観でバディものライトノベル。設定がすごく練られており、深い設定が楽しめる人にはとてもオススメできる一作。

「忘却の楽園アルセノン覚醒」：世界系とでもいう作品なのかな？　滅びゆく世界で生きる主人公とヒロインの物語。環境問題など、なかなか考えさせられる作品。

「君と、眠らないまま夢をみる」：３６時間というとんでもない楽曲を演奏することになった主人公の物語。その曲を作ったのは彼の親友であり、今はもうこの世にいない。音楽という世界で様々な人々がつながる小説です。

「ぼくらが死神に祈る日」：寿命の代わりに様々な願いを叶えるという死神に姉を生き返らせることを願ってしまった主人公のお話。彼の奮闘は次第に周りの人を変えるのですが、最後に変わったのは……。

総評

　電撃大賞らしく様々なジャンルから受賞していると思います。少し思ったのが全体的に今風といいますか、電子関係の題材やギミックが多かったかな。それだけに２位の「僕といた夏を、君が忘れないように。」のような大自然を題材にして小説はなかなか新鮮だったような気がします。少し前まではこういう自然系の小説も多かった気がするのですが、今ではそれも少数派になってきたのでしょうか。ライトノベルの流行も時代とともに変わっていくようですね。