第13回ファンタジア大賞

個人的おすすめ作品ベスト3


1位 風の聖痕

2位 西域剣士列伝 天山疾風記

3位 夕なぎの街 十八番街の迷い猫


 1位の「風の聖痕」は炎の能力者の一族を追われた主人公が風の能力者となって戻ってきたところから物語は始まります。ある日、炎の能力者が殺される事件が起きるのですが、その犯人として疑われたのは何と主人公。主人公は炎の一族から狙われながら真犯人を探っていくことになるという物語です。今読んでもかなり面白い作品なのですが、惜しいことに作者が亡くなってしまったために完結はしていないようです。しかし、既刊だけでも十分な面白さがある作品だと思います!


 2位の「西域剣士列伝 天山疾風記」は実際の歴史を元にして書かれた歴史小説。しかもその題材が昔の中国である前漢の時代の出来事。さらにはその周辺諸国である匈奴などが中心になっています。マニアック、マニアックすぎるぞ。しかし、歴史好きな私としては読んでいてとても興奮しました。ぜひともこういうラノベが流行ってほしいものだと思いました。


 3位の「夕なぎの街 十八番街の迷い猫」は錬金術師を目指す青年が下宿している居酒屋が舞台となっている和風ファンタジー。その居酒屋にある日肺炎を起こしかけている少女が紛れ込み……。独特の雰囲気がある世界観がこの作品の魅力! あなたも読んでみてこの世界観に浸りましょう!




その他の作品の感想


「ラッシュ・くらっしゅ・トレスパス!-鋼鉄の吸血鬼-」:侵入屋という変わった職業のヒロインが主役の物語。ただ侵入するだけではなく、工学の知識や吸血鬼も出てくるとんでもファンタジーです。


「Varofess―ヴァロフェス―」:カラスの面を被った主人公が復讐に燃える物語。全体的にシリアスな雰囲気。復讐劇の先にあるものとは……!



総評

 このくらいの年代の受賞作になってきますと、どれも似たような物語になってきているように感じます。もちろん題材や細部が違うのですが、基本的にはバトルファンタジーで統一されているようです。こう見ると最近のライトノベルは多様化してきたのだなと思いました。

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