第25回電撃大賞

個人的おすすめ作品


1位 リベリオ・マキナ ―《白檀式》水無月の再起動―

2位 破滅の刑死者

3位 ふしぎ荘で夕食を 〜幽霊、ときどき、カレーライス〜




 1位の「リベリオ・マキナ ―《白檀式》水無月の再起動―」は吸血鬼と人間が共存する世界で、機械の体を持つ主人公とその主であるヒロインの物語。話が進むごとに主人公が可愛く装飾されていったり、ドジな一面が見られたりと、それはヒロインがやることだろうというイベントをなぜか主人公がやっていたりします。ストーリーは綺麗にまとまっていてとてもわかりやすかった。おススメです。


 2位の「破滅の刑死者」は死にたがりとしか思えない狂った主人公と常識人なヒロインが裏社会の人間をあの手この手で追い詰めていく物語。特殊能力のようなファンタジー要素もありますが、基本的には現実準拠。いや、こんな現実はあってほしくないですが(笑)。


 3位の「ふしぎ荘で夕食を 〜幽霊、ときどき、カレーライス〜」は大学の下宿先で起こる様々な怪奇現象が元になり、人々の絆が深まっていく心温まるストーリーです。食事の描写も読んでいるとお腹が空いてくるものばかり。夜中に読まない方がいいかも……。空腹的な意味で。



その他の作品の感想


「つるぎのかなた」: 剣道物語。登場人物が多くて覚えるのが大変ですが、覚えてしまえばかなり楽しめると思います。


「鏡のむこうの最果て図書館 光の勇者と偽りの魔王」:世界の端にあるという図書館で記憶を失った少年館長が、ある日鏡に映った始まりの町の少女とつながることで始まる物語。面白い発想だと思いました。


「逢う日、花咲く。」:心臓移植をされた主人公が、心臓の持ち主である少女の記憶を得る物語。その記憶をたどって行くことで物語が意外な展開へと……。


「マッド・バレット・アンダーグラウンド」: 荒くれ者どもの町でアウトローな生活をしている主人公とヒロイン(?)のバディもの。そんな二人がやる仕事というのはやはり危険がつきものだったようです。




総評

 第1回電撃大賞から戻ってきまして、やはり最近のラノベはレベルが高くなっているのだなと再認識しました。読みやすさもストーリーも日々進化していると思います。

 ジャンルとしましては現代、ファンタジー、日常とバランスよく受賞していると思いました。面白ければなんでもありを謳っているだけあり、やはり様々なジャンルからいいものを受賞させようとした意図がうかがえます。

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