第82話 終わり
とうとうだ、とうとう終わってしまった。
「嫌だー。行きたくない。おうちにいるのー」
吉本栄治16歳DT、絶賛駄々っ子やってます。キリッ
キョウから学校が始まるなんて嘘だ。
あれから2日の記憶なんてないぞ…
「栄治君、早くいかないと遅刻するよ…」
知らない、知らない、知りたくない♪。ぼーくは、学校なんていーきたくないっ♪
ほら、行きたくなさ過ぎて歌まで作ったぞ。自分でも引いてます…
「よしっ、覚悟を決めた」
「やっと行く気になったんだね」
「2度寝してくる」
京が完全にあきれ顔になっていた。
いや、冗談だよ?イッツ、ジョーク
「嘘だから、そんなに怖い顔をしないでね?」
「もう知らない、いってきまーす」
「あ、ごめんなさい。もうしないんで許してください、お願いします。」
まあ、駄々はこねますけどね?w
ぎりぎりで学校に着いた。
「結構危なかった…」
「栄治君がぐずるから…」
「反省してます。」
「寒い…」
1月なので当然なのだが適応能力が低いので暑さに弱く寒さにも弱い。
死ぬ。学校生活も始まってこんなに寒いとかやってられなすぎるでしょ。
「確かに寒いね…」
京もコートに顔の半分をうずめていた。
「器用なことしてますね…」
「そう?ってかなんで敬語?」
「なんか器用なことをしていたからついつい」
あっ、今関係ないけど自販機に売ってる汁物系って割とおいしいのあるよね。
シジミ七十個ぶんの力ってやつ割とおいしかった。
まあシジミとかわかめが入ってたらもっといいのになとか思ったけどね。
「そういえば明日スキー授業だね」
「もうやるのか…憂鬱だ…」
できないかつ寒いところに行かなければならないという苦痛の行事、参加自由なら絶対に行かないね。
大体、スキーくらい滑れるようになっておきましょうっておかしいだろ、ぐらいってなんだぐらいって、馬鹿にしてんのか?
と、まあこれくらいにしておいて本当に行きたくない。
「休めないかな…」
「どれだけ行きたくないんだか…」
あきれ顔で言ってくる。
できる奴にはわからないんだよな、この辛さが…
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