第47話 春とのデート
今日は土曜日仕事の方もいるかもしれませんが基本はみんな休みだと思います。
高校生になって感じたことは今まで以上に休日がありがたいということだ。
だが俺の朝は早い。
なぜかって?春と出かけるからだ。失礼のないような恰好をするためにしっかりとキメて行かなくてはならない。
俺はそういったことに鈍いので、母さんに頼んでいる。
今日の俺の服装はチェスタコート×モックネックニットというものらしい。
さてと、時間の10分前までにはついておかないとな。ということで俺は待ち合わせ場所の駅へと向かった。
時間の15分前につくことができたので後は、
「ごめんね、待った?」
「俺も今来たところだから」
と返せばいいらしい。そういうもんなのか…彼女いない歴=年齢の俺にはまったく理解ができない。
そんなことを考えていると10分前なのに春が来た。
俺は春のところへ向かい
「おはよう、はやいな」
「おはよう、そういう栄治君もね」
おぉ、すごいおしゃれでかわいいな
「すごい似合ってるよ、かわいい…」
これに関してまぎれもない本心だ、街を歩く人たちもそう思うらしく春にくぎづけだった。
カップルの男が春を見ていたために彼女にひっぱたかれている。
春は悪くない、お前が悪いぞ彼氏よ…。少しは同情しつつ歩き始めた。
「今日は、どこへ行くんだ?」
行先は私が決めるといていたので丸投げしてしまい、どこに行くのか全く分からない状態なので質問した。
「そうだね、水族館のチケットを先輩からもらったんだ、だから水族館に行きたいんだけどいいかな?」
「いいよ、久々だな~水族館何年振りだろ」
「おぉ~すっげぇ、でっけー」
ジンベイザメを見て俺は感動していた。
「そうだね~、ほんとに大きい」
「春もこっちこいよ」
俺は春の手を握り前まで連れてきた。
「なんて、大胆…」
「ん?なんか言ったか?」
「なんでもない」
先輩が言った通り手をつなぐことができた。
それにしてもほんとにジンベイザメがすきなんだね…
さっきから栄治君が興奮しっぱなしである。
「そろそろ行こうか。」
「そうだな」
私たちは、クラゲの水槽にむかった。
「きれいだね…」
「凄く幻想的だな…」
私たちは目の前の幻想的な空間にそれ以来言葉を失った。
声を出してしまえばこの幻想的な空間が壊れてしまうんじゃないかとそれほどまでにきれいだった。
そのあとはイルカショーを見たり、ペンギンに餌をあげたりして水族館を出てきた。
「すごく良かったよありがとうな」
「ううん、私も楽しかった」
「これだけいいところに連れてきてもらったんだからお礼をしないとな」
俺は春がトイレに行っている際に売店で買ったものを渡す。
「これは…?」
「イルカの髪留めだ…気に入らなかったか?」
「ううん、すごくうれしいよ」
「それは、よかった」
俺は、春を家に送り届け家に帰った。
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「むふふふ、栄治君からのプレゼント~」
これはもう、毎日つけるしかない。
この様子だと勝ったも同然だと思うけど、油断はできない。
それよりも栄治君の手、大きかったなぁ…
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