第28話 妹

「うっ、頭が痛い...」

俺は、下校中に燐にスタンガンで気絶させられたはず…

だが、目が覚めたら体が縛られていた。

「此処は?」

カーテンも閉めているらしく月の光がかすかに入ってくるだけだった。

「まだ、目が暗さに慣れてないからまだよく見えないな…」

仕方がないのでこれからの事についてあらかた決めようとしていたところ扉が開き始めたので俺は起きてないふりをすることにした。


「お兄ちゃん。そろそろ起きた?」

そういいながら燐が料理をもって入ってきた。

燐?やっぱりいつもとなんか変だな…

「まだ、起きてないんだ…。早く私のすべてと惚れ薬とかいろいろが入ったこれをお兄ちゃんに食べさせたかったのに…」

え?燐の全て?惚れ薬?これは絶対に食べちゃダメだ。

「お兄ちゃん、お兄ちゃん、起きて」

「うっ、おはよう燐。なんか体が縛られてるんだけどなぜだ?」

「それはね?お兄ちゃんから悪い虫を遠ざけるためだよ?」

悪い虫ってなんだ?というか燐をどうにかしないとやばそうだな

「燐?ここはどこだ?」

「ここは、私の部屋だよ?」

燐がおかしかったので部屋をよく見ていなかったが、至る所に俺の写真が貼ってあった。

「え…?なんで俺の写真が、ってか母さんと父さんは?」

「それなら、旅行に行かせたよ」

旅行って、まあ金曜日だから行かせることは可能か…

「じゃあ、京は?」

「それなら、春さんの家に泊まらせたよ」

誰かに見つかる可能性はないのか。

「それより、この縄をほどいてくれないか?」

そんなうまくいくはずもないが試してみなければわからない、

「駄目だよ?ニゲルデショ?」

やっぱ、だめですよね

「それより、お兄ちゃん?おなか減ってない?私ご飯作ってきたんだけど」

ははは…ホントに目が覚めていてよかったな、そうじゃなかったらこれを普通に食べていただろうに

「まだ、おなかが減ってないから後でいただくよ」

「でも、出来立てだよ?出来立てを食べてほしいな」

何が何でも食べさせる気なのか…

「燐の料理はいつでもおいしいから後でもいいかな?」

「もう、お兄ちゃんったら。わかった、冷蔵庫に入れてくるね」

赤面しながら燐は部屋を出ていった。

「どうする、燐がヤンデレ(?)ブラコンだったなんて…ていうか俺のトイレの時の写真まで、いつ撮ってたんだよ」

俺は背筋がスーッと冷えていった。

「ともかく、逃げなくては…」

だがどうすることもできないので詰み状態だ…

「お兄ちゃん。何しようか?」

「燐、トイレに行かせてくれないか?」

とりあえずトイレまでなら移動できるだろう…

「わかった、じゃあペットボトル持ってくるね」

そういって再び部屋の外へ行ってしまった。

「え?妹の前でイチモツをだしてしろと?」

嫌だ、いやすぎる、兄として、人として終わってしまう。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます