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 リコスの転移魔法によって、あなた達はまた別の世界に飛んだ。転移し終わったあなたが見たものはさっきの場所とあまり変わらない風景。近代的なビルは建ち並んでいるし、道路には四角い鉄の箱が行き来している。


「え……?」


 あなたが戸惑っていると、リコスは軽くため息を吐き出した。


「こっちが正解。さっきは転移場所の座標がちょっとずれちゃってた」

「ここ……は?」


 あなたは改めてこの転移してきた世界についての質問を飛ばす。さっきの世界と違うところと言えば、こっちの方が空気が澄んでいて、平和な気配に満たされていると言うところだろうか。


「ここは日本の地方都市、私はここにある魔導学園の生徒なんだ」

「え……?」

「さ、行こっ!」


 こうしてあなたは彼女に強引に腕を引っ張られて、その魔導学園へとなし崩し的に向かう事となった。これから先、あなたには一体どんな運命が待っているのだろう。全く先の展開が読めない中で、リコスの笑顔だけがあなたの心の支えだった。

 きっと彼女と一緒なら何も悪い事は起こらないだろうと、あなたは覚悟を決める。


 穏やかな陽射しが2人を祝福するかのように優しく微笑み、小鳥達のさえずりがこれからの日々の平穏を約束するかのように賑やかに響き渡っていた。



 ここから先の物語はまたいつかの機会に――。


https://kakuyomu.jp/works/1177354054886424135/episodes/1177354054886600486

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