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「あ、あのさ……」
「ん?」
「この映画観てもいい?」
あなたは自分の好きなアクション映画を指差した。それは主人公が悪党に狙われ、色々な組織を敵に回しながら仲間の助けを借りて、最後はハッピーエンドとなるテンプレな作品だ。リコスは特に不満げな表情を見せるでもなく素直にうなずいた。
こうして許しを得たと言う事でチケットを買って2人は劇場に入室する。混み具合は大体8割と言ったところだろうか。流石は人気の作品と言うだけはあった。
結構混んでいたために望みの席には座れなかったものの、そこは我慢するしかない。前列の向かって左よりの空き席に座ったあなた達はそこで映画を鑑賞する。
映画予告の後に始まった本編は素晴らしいアクション、時折挟まれるコメディシーンにラブロマンスまであったりして、とても贅沢な作品だった。
特にクライマックスの大掛かりなセット破壊炎上爆発シーンは素晴らしく、その十分すぎるほどの出来の良さにあなたは最後まで興奮しっぱなし。その気持の高ぶりは上映が終わってもしばらく席を立てないほどだった。
「ふー、すごかった」
「面白かったね」
どうやら一緒に観ていた彼女もこの映画を満足してくれていたようで、あなたはほっと胸をなでおろす。こうして充実した時間を過ごす事が出来た2人は、満足しきった状態でこの劇場を後にした。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054886424135/episodes/1177354054886572386
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