　あなたはじっと彼女を眺める。今分かっている事は彼女の名前と見た目の情報だけ。

　名前はリコス、年齢は多分１５～１８歳の間だろう。身長もその年代の平均的な少女の背の高さと言える。髪は美しいブロンドで、肌はすき通るように白く、体型も芸術家の彫刻作品のように素晴らしく整っている。声も美しく凛とした声で、瞳の色は宝石のように美しい青色をしている。

　貴族の中にも滅多にいないような素晴らしい容姿をしていながら、その服装は町娘のような素朴さだ。そのギャップもいい。きっと笑顔なんて見たら万人が彼女に惚れる事だろう。それでいて空間転移なんて高等魔法も軽く扱えてしまう魔法使いなのだからミステリアスだ。

　もしかしたらこの芸術的な美しい姿も魔法で変身したものなのかも知れない。

　夢中になって観察をしていたら、その視線に気付いたのか彼女が振り返る。

「何見てるの？」

　じっと見ていたと言うとキモがられる気がする、何とか誤魔化そう

　嘘をつくと印象も悪くなるだろう、ここは正直に話すかな

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい