淡白な男

非リア充兼復讐の鬼

淡白なオトコ

仕事は裏切らない…が口癖の美青年、乾龍牙は独身のタチ。富豪でタンパクな長身の編集者で本好きの乾は天涯孤独の細マッチョ。結婚を考えていたオトコ数人に裏切られた経験から仕事に生きる…と決め仕事に生きている龍牙はある日、新入社員に仕事を教える仕事をする事になった。

*******

本や大量の書類がある室内。そこで新入社員、小鰯史弥に出会った龍牙は史弥の美貌を見るや否や(こういう奴が一番たらしなんだよ)と思った。

それから淡々と仕事をし始めた龍牙は後日、史弥の真面目さに気付いた。

…こいつ意外と真面目だな…。

その時、原稿を落とさない為、龍牙に教えられた仕事をしていた史弥はネコの童貞。自分がネコだという事に気付いている史弥はタチがあまりいない事を知り恋愛結婚する夢を諦めた男。淡白で龍牙と同様に仕事に生きよう…と思った過去がある史弥は中肉中背の体と男感のある美貌の持ち主。仕事人間で短小の史弥は職場で龍牙と接する内、自分に似ている龍牙に好感を持ち龍牙も史弥に好感を持った。

後日、史弥は街の中にいた。

繁華街や街路樹がある街角。そこで史弥は刹那、龍牙の存在に気付いた。

あ「乾さ…」

史弥がその顔を綻ばせ乾に声をかけようとした瞬間、史弥は龍牙に駆け寄った男の姿に閉口した。

…誰だろう…。

スーツ姿の龍牙に駆け寄った男は龍牙に寄りを戻してと言い史弥を驚かせた。

「!?!エ…あ・の人乾さんの…元彼?」

史弥の予想通り龍牙の元彼は自分の浮気が原因で龍牙に振られた美青年。ルックスはいいが尻軽で龍牙を裏切った黒石は龍牙にふられた後、自分のバカさ加減に気付いたボンボン。龍牙と寄りを戻す事が夢兼目標の黒石は寄りを戻す気のない龍牙にお願いっお願いだから寄りを…と言い龍牙をうんざりさせた。

ああ面倒くせー。龍牙がそう思いながら視線を移した。刹那、龍牙達を見ている史弥の存在に龍牙が気付いた。

あ…。

その時、龍牙の頭に史弥と付き合っているという嘘をつき元彼を諦めさせる…と言うプランが浮かんだ。

アイツならきっと空気読んで話を合わせてくれるっ。

龍牙はその目を輝かせながら元彼の腕を掴んだ。

それから史弥がいる所に元彼を連れて行った龍牙は俺は今こいつと付き合ってる…と言う言葉を発した。

「エ…」黒石は言葉を失い史弥はその目を見開いた。

刹那、空気を読んだ史弥は龍牙の腕に腕を回した。

「オレの龍牙にちょっかいださないで下さい」史弥はそう言うと泣きそうな表情をし踵を返した黒石に悪い事をしたような気分になった。

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淡白な男 非リア充兼復讐の鬼 @monokakinohasikure

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