自殺といじめ

囲会多マッキー

第1話 Twitterにて

 私の後輩が先日亡くなった。


 それは電車に飛び込んだ自殺である。


 私はそれが本当だとは思えなかった。


 インターネットで様々な情報を探した。


 やはり本当だった。


 いじめと全く無縁だと思っていた。


 その彼が────


 亡くなった?


 ありえない⋯⋯


 自然と涙が零れた。


 次の日も学校なのだが、全く寝付けずに深夜の2時まで起きてしまった。


 身近な人が死んで、自殺というものに対して考え直すきっかけになった。


 この作品は、フォロワーさんの1人に勧められて書くことを決意した。


 人が死んでるのに、Twitterでは「痛いニュース」というタイトルで「絶賛更新中」だの「話題のニュース」のようなことが書かれていてびっくりした。


「ありえない。」Twitterで初めて憤慨した。


 私は人が死ぬことは普通であると思う。


 人はいずれは死ぬ。


 小さな頃、私は身体がとても弱かった。


 肺炎球菌が血液内に入って敗血症になったり、熱性けいれんを起こしたりなどなど。


 下手すると死ぬところだった。


 さらに言うと、私が産まれる前は首にへその緒が2周半巻いていたのである。


 もし私が50年以上前に生まれるのなら絶対この世にはいなかった。


 人はあっという間に死んでしまう。


 もしかしたら明日には死んでしまうかもしれない。


 今、死んでしまうかもしれない。


 いつ死ぬかは分からないけど、いずれ死ぬ。


 あまり言うと場所が特定されるので詳しくは話せないが、自殺というのは電車に飛び込んだそうである。


 その事でTwitterでは「人身事故で電車が遅延している。」とか「帰れない。」とか「○○駅に帰りたくない。」とか。


 まだこれなら許せる。


 しかし、私が1番許せないのが「他の人に迷惑かけちゃダメだよ」と怒っている人である。


 それに対して、本当に怒りがこみ上げてきた。


「人が死んでるのに、それはおかしいだろ。」


 本当にそう思った。


 身近な人が死んでも同じように言えるのか?


 そのツイートを見て、イラッとしないのか?


 何を考えてツイートしてんの?


 同時に浮かんだ。


 ────人生、何があるかわからない。


 本当にその通りである。


 この前まで元気だった人間があっという間に死んでしまった。


 私は何も出来なかった。


 それに対する後悔と責任感がこみ上げてきた。


「なんでそんな冷静なんですか?」


 亡くなった後輩の同級生である。


 冷静なわけがない。自分が知ってて、何度も話した後輩が死んでるんだ。


 落ち着いていられるわけが無い。


 でも────


 情報が少ないうちから下手に動くのは危険である。


 私は理性を限界まで働かせて本能を押さえつけたと思う。


 それなのに・・・


 Twitterで、ありえないようなツイートをしている方々に伝えたい。


 もう少し、考えてツイートしてください。


 そのツイートで悲しむ人もいる。


 ちゃんとよく読んでツイートをして欲しい。


 それがいじめに繋がることもあるのだから。




 追記


 亡くなった後輩に追悼の意を捧げます。


 2018年7月16日 マッキー



 本当に逝ってしまったことは信じたくない。


 ケロッとして戻ってきて欲しい。


 そんなことがないとは分かっている。


 それでも────


 夢を叶えて欲しかった。

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