冷酷者
@mikumikuro
第1話 始まり
「結局君は、何になりたかったのかな?」
目の前の「化け物」は、僕にそう問いかける
何も答えない。
「ぶっちゃけ、君はもういらないんだよね〜
つまり用済みってこと。理解出来る?」
僕は何も喋らない。
「まぁ、君もそれなりに頑張ったようだし、もうその命も必要ないよね。」
僕は何も喋れない。
「じゃあね、✖︎✖︎君」
その時の彼の表情は...
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今日もまた一日を無駄にしてしまった。僕はそう思考する。
元々大学で勉強をする予定だった午後では大雨の影響で電車は止まり、
仕方ないからゲームでもするか〜と、ソフトを立ち上げたら雷でデータが飛んでいき、しまいには自己嫌悪にかられる中猫のたまから構え構えと熱烈なアピールを受け無視をすると引っかかれ精神的ダメージがMAXに達していた。
「もう今日は寝ようかなぁ...」
ぐだくだとつのる不満を蹴散らすように布団の上へダイブする瞬間、携帯から通知音が鳴った。
「...?」
眉をひそめながら手に取り、内容に目を通す。
僕には友人はおろか家族ともまともに連絡を取らないので、どうせ広告メールだろこれと思いながらメールを開くと、どうやら新しいアプリが出たのでダウンロードして下さいというものだった。
まぁ、後でやっとくかとあまり気に留めていない状況で寝に入った。この日が、悪夢の始まりだった。
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ここはどこ?気持ち悪い、死にたくない。
少女は肩で息をしながら「化け物」から逃げていた。
少女の心の中で黒い感情がぐるぐると渦巻く。
外見は17才ほど、背は低い。酷く怯えた表情で路地裏にもたれかかっている。
「どうする?このままでは母親と同じ目に合うぞ。」
携帯から流れ出た落ち着きを払った男の声が、少女へと問いかける。
心の中でふと願う。どうか私をここから救い出して下さい。と、しかしその願いは虚しくもある男の声で、無残にも打ち砕かれる。
「みづげだぞ!!」
それは酷く不明瞭で、悪寒を感じるような声で少女へ襲いかかった。
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