第4話

次の指示は無かった。雫のやりたいことは終わったのだろう。楓が[お母さんいつの間にプログラムの勉強したの?]と聞くが病院では時間があって雫自身が遺したい何かがあったのだろうと思う。家にたどり着くと大輔が雫に話したくてパソコンを立ち上げる。しかし、こういうのは予めプログラムされた内容しか作動しないはずだ。パソコンに張り付いて5時間後条件がそろったのかプログラムが作動する。[あなた、まず私が死んでごめんなさい。私に残された時間は少ないのプログラムもこれが最後かしら。お願いがあるの。あなたは新しい奥さんを見つけて幸せになって欲しい。あなたは強いけどそれは守るものがあるとき。私が死んで・・・寂しさには弱い人と思うわ。だから新しい奥さんを見つけて。]抗がん剤でボロボロになった雫の顔は見ていてつらかった。[楓は強い子よ。ストレスを溜めないから私に似て。でもあなたはたぶん私が死んだらやけ酒にでも浸ってる気がするわ。あなたは支えてくれる人が必要と思う。だから・・・]

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