外伝・超SSその2「ホラー」
「天ノ宮せんぱあい……。わたし、この映画見るの怖いです……」
「あら姫美依菜関? あなた結構怖がりなのね?」
「だってこの映画の化け物怖いじゃないですかあ……」
「そんなことないわよ? この世界には普通に化け物いるでしょ? この映画の化け物も現実にいたものがモデルよ?」
「だけどいつ出てくるとかもわからないし……」
「頭から毛布かぶっちゃって……。ふふっ、美依菜ちゃんかわいいっ」
「天ノ宮先輩が窓のカーテン閉めて部屋を暗くしてTV見てるのもダメなんですよ……。せめて部屋明るくしませんかあ……?」
「あら、こういう映画を見るときは部屋を暗くして見るのが普通ってものよ? 美依菜ちゃんはそうしたことないの?」
「家ではみんなでTV見てたし、高校からは寮だったので……」
「さすが相撲一筋のお嬢様ってところね、ふふっ」
「天ノ宮先輩もそうじゃないですか……。皇城ではTVとかどう見てたんですか?」
「まあ家族はそれぞれ行事とかあるから、結構バラバラなことが多かったかな……。それぞれの部屋にTVがあったから、暇なときはそれ見てたかな。わたくしは女子大相撲中継が多かったけど、こういうのを見ることもあったから。そういうときは雰囲気を大事に、ね?」
「雰囲気を重視するのはいいですけど、ここまで怖くしなくても……」
「もう、本当に怖がりな……、ヒッ!!」
「どうしました!? 天ノ宮先輩! 私にしがみついたりして!」
「む、虫が……!! すぐ近くを……!!」
「ああ、アレですか……。……天ノ宮先輩にも、怖いものあったんですね。かわいいっ」
「ここぞとばかりに抱きしめないでよ……。もうっ」
「……頬赤らめちゃって。本当に、かわいいっ。もっと抱きしめてあげるっ」
「それよりもアレ退治してー!?」
<完>
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