第2話 近況報告と情報が違う。
私の名前は『月山夜見』高校2年生
クラスカースト上位の女子だ。
背はちょっと低く、眼も鋭いけど、まぁ美人だし
必至に化粧して、コンタクトにして
見たくもないバラエティ番組見て、
カースト最上位に媚び売って
この地位を獲得した。
お昼休み、久しぶりに
中学からの友達の紗子と一緒にお弁当を食べる。
「それにしても、夜見は垢抜けたよねー」
・・・中学の頃の芋娘っぷりと比べて・・・
(おい、それ、絶対に喋るなよ?)
声のトーンを落として脅しをかける。
「へいへい」
重度のヲタクっぷりは、紗子以外、絶対の秘密だ。
私はこのクラスカーストの地位を失いたくないのだから
$$$
休み時間
ささっと紗子の後ろに座る。
「私と視線を合わさず、質問にだけ答えて」
「何何、スパイごっこ?」
(声のトーンを落とせ)
あの男子の名前何?
男子?どれ?
前から3つ目
(黒峰各志だろ?同じクラスなのに名前も覚えてないのかよ)
(私の本体メモリは、声優とキャラを覚えることで目いっぱいなんだよ)
(・・左様で)
黒峰各志・・・
見た所・・・
なんという、冴えないモブ
クラスカースト下位だと一目でわかる。
全く印象に残らないな・・・存在すら認識し辛い。
これが、敬愛する『どろぽん先生』だと?
(・・・酷い事言ってるってわかってる?)
「――――!?」
あれれ?おかしいぞ?
確か どろぽん先生・・・
『リアルが充実してて忙しいから更新できない』
と散々呟いているのに・・・彼はいつもいつも暇そうに見える。
どういうことだろう?
(おい、そこは察してやれよ)
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