宇宙を駆れ、標的を穿て! 技術の粋を集めた最新鋭船は、パイロットの精神を移植した『宇宙のドリル』!

(SF)12.遊星迎撃隊―Starship Breakers(作:暗黒星雲 様) ※完結お疲れ様でした※

『第6話 天体衝突と恋人たち』について感想書いてく


(作品URL)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054886092818

(エピソードURL)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054886092818/episodes/1177354054886198343



 ミッションを追えた二人のエピソード。

 未曾有の危機を彼らはどう感じ、どう乗り切ろうとしているのか。


>「ねえ、和馬君」

「何?」

「もし、地球が滅びるとしたら?」

「どうするのかって?」

「そう、どうする?」

「そりゃ決まってる」

「何が決まってるの?」

「小惑星を砕く。他に選択肢はない」

「そう言うと思ってた」

「なら聞くなよ」

 紀里香きりかはまた黙り込む。

 そして立ち上がり窓の方へ歩き外を眺める。

 スリムとは言えないが、鍛え上げられた体が美しい。

「私はあなたにずっと抱いていて欲しい」

 そう言って微笑む彼女が限りなく愛おしかった。



『恋人』とか『愛している』といったストレートな言葉がなくても、二人の深い関係性と絆がわかるやり取り。二人の間に落ち着いた信頼関係があるのが雰囲気でわかる。

 また、この直前のやり取りも上手い描き方だなと思った。小惑星群が迫る危機が説明くさく感じられないし、その後一旦話題が脇道に逸れてから、上記のくだりに入っているので、より引き込まれる。

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