第2話

ある日のこと。

みーちゃんは、ごはんの前に手を洗おうとして、指輪が無いことに気がつきました。

「指輪が無い!」

洗面台の下、

机の上、

ソファの隙間、

お母さんのエプロンのポケット、

お父さんの靴の中、

お父さんと、お母さんも、一緒に探してくれましたが、やっぱり、ありません。

みーちゃんは、心配で、どきどきしました。

「大事にするって、約束したのに」

今朝までは、みーちゃんの指に、確かにあった、赤い指輪。さっちゃんのくれた指輪。


さっちゃんのことを思うと、また、涙が出てきました。

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