レベル231 ☆

「えっ、メタルがいっぱい出るダンジョン?」


 ええ、どっかありませんかね?

 メタルと言えば、スラミィ大好きなアスカさんが居たなあと思って。

 メタルスライムが大量に居そうな場所を知っていないか聞いてみる事にした。


「ん~ああ、どうだっけな? 確かスラミィを手にいれた場所は……どこだっけかなアスカ」

「おいアスカ、呼んでるぞ、アスカって」

「ブヒュ、ビュフフフヒュ……」


 どうしたんですかアスカさん。

 なんかイっちゃってる顔をしてますが。

 あと、大量に居る小さなスラミィはいったい何?


「聞いてください神よ! スラミィちゃんに子供ができたんです! それもこんなに一杯!」


 こちらスラミィちゃんの嫁でスラ子と言います。

 と言って、一匹のメタルスライムを紹介される。

 そして、そのスラ子さんの周り、3匹ほどのちっちゃなメタルスライムが飛び跳ねている。


 えっ!? スラミィってオスだったの!


 確か、美少女フィギアに変身してなかった?


「驚くとこソッチ?」

「いやもう子供ぐらいじゃ驚きませんよ?」

「一体何がキミをそんなにすれさせたの?」


 色々ありましてねえ……


 ちゃんとカードのモンスターでも子供が作れるんだな。

 女性モンスターはカードごと出産、男性モンスターは普通に子供が出来るという訳か。

 なお、今オレのカードは以下の通りである。


『スーパースター・ラピス』

 ☆12・レベル50

 スキル:超繁殖→聖母、カード統率・極、命名(使用不可)、テンカウント

 備考:モンスターカード+2、モンスターCカード+1


ロゥリ・竜型スタイル

『天竜王・ロゥリ』

 ☆13・レベル42

 スキル:ホワイトブレス、天の岩戸

 備考:クイーズ特効


ロゥリ・人型スタイル

『神竜騎士・ロゥリ』

 ☆12・レベル42

 スキル:擬態+、万有引力・神

 備考:竜種特効、モンスターカード+2、モンスターCカード+1、メテオブレイカー


『メタルスライム・スラミィ』所持者・アスカ

 ☆2・レベル35

 スキル:擬態・極

 備考:モンスターカード+1


『聖王ホーリークラウン・カシュア』

 ☆7・レベル45

 スキル:未来予見・極、聖王

 備考:天敵・オーク、アンデッド特効、モンスターカード+2、モンスターCカード+1、ホーリーノヴァ


『マンドラゴラ・ギター』

 ☆7・レベル28

 スキル:オート演奏、擬態

 備考:モンスターカード+1、音の世界


『骸骨王・ダンディ』2枚使用

 ☆8・レベル12

 スキル:天啓(使用不可)


『お料理セット』所持者・エクサリー

 ☆4・レベル27

 スキル:オート料理、料理人召喚

 備考:モンスターカード+1


『鉱石M』

 ☆1・レベル41

 スキル:素材変化・変形、素材吸収・破棄

 備考:モンスターカード+2、モンスターCカード+1


『グランドピアノ・セレナーデ』所持者・カユサル

 ☆9・レベル31

 スキル:擬態+、英雄の旋律

 備考:一子出産、モンスターカード+1


『ソーサー』所持者・カユサル

 ☆1・レベル2


『グリフォン・アイリスブラッド・カイザー』所持者・エルメラダス

 ☆8・レベル28

 スキル:龍風圧無効、超加速、擬態+

 備考:獣種特効、モンスターカード+1


『竜王・ニース』

 ☆10・レベル6

 スキル:聖剣の担い手、竜化、輪廻転生(使用不可)

 備考:全属性特効(小)


『ウィンディーネ亜種・アクア』所持者・サヤラ

 ☆7・レベル36

 スキル:混合魔法、科学知識

 備考:水系統倍化、火系統倍化、モンスターカード+1


『ライオンハート・ハーモア』

 ☆5・レベル27

 スキル:獣人化

 備考:モンスターカード+1


『ダークエルフ・サウ』

 ☆2・レベル24

 スキル:幻惑+

 備考:モンスターカード+1


『エルフ・レリン』

 ☆2・レベル25

 スキル:器用貧乏

 備考:モンスターカード+1


『パワードスーツ』

 ☆6・レベル35

 スキル:全パラメーター+

 備考:モンスターカード+1、魔法無効(エリア・調整可能)、リミットブレイク


『スカウター』所持者・ラピス

 ☆9・レベル1

 スキル:叡智


『ミュージックプレイヤー』所持者・カシュア

 ☆11・レベル1

 スキル:聴覚探知・極、鷹の目


『エンゲージリング』所持者・エクサリー

 ☆10・レベル11

 スキル:精霊化


『烏天狗・ムハク』

 ☆5・レベル14

 スキル:変化、風魔法


『ニンフ・アイリスブラッド・リーフ』

 ☆6・レベル7

 スキル:誘惑


『ビックフット・アイリスブラッド・レーサー』

 ☆7・レベル19

 スキル:脚力増強、危機察知


『シンセサイザー』

 ☆8・レベル10

 スキル:奏者


『聖痕・アポロ』

 ☆9・レベル9

 スキル:魔法王

 備考:物理攻撃無効


『リライフ』

 ☆1・レベル1


『フルドラムシンセ』

 ☆8・レベル6

 スキル:ミキシング、アンプリファイアー、サウンドウェーブ


『空母クイーン・ウィルマ』

 ☆10・レベル1

 スキル:水生成


 男性モンスターが6名。

 女性モンスターが14名。

 性別不明が8名


 合計28名。女性率高いな。これは女性活躍に貢献しているのではないだろうか。

 これなら労基から文句言われることもない。


 しかしこれは朗報じゃないか?

 スラミィにポコポコ子供を生ませて、その子を素材にすれば。

 イダダダ! 冗談! 冗談ですって!


 やだなあスラミィさん、そんなに怒らないでくださいよぉ。


「そこでちょっと相談があるのですが……」


 ふむふむ、スラミィの奥さんと子供は普通のメタルスライム。

 アスカさんが抱き締めたら昇天してしまいかねない。

 なので、もしよければ奥さんと子供達もカード化してもらえないかと。


 そうだなあ、カユサル達だけカードを渡すというのも不公平だし、スラミィが40レベルになった分は渡してもいいかも知れない。


 そう思いながらアスカさんからスラミィのカードを貸してもらう。

 すると、一瞬カードが輝いたかと思うと描かれているイラストが変わった。

 そこには2匹のメタルスライムと子供達が!?


「さすがは神よ! 素晴らしい!」


 それを見てアスカさんは飛び上がらんがばかりに大喜び。

 そ~と、そ~と、スラミィの子供を抱き上げる。


「硬くなってる! これなら大丈夫!」

「ほう、良かったなアスカ」

「うっひゃ~! スラミィたんの子供達チョーカワエェエエエ!」


 どうなってるのコレ?

 カードの裏面を見てみる。


『メタルスライム・スラミィ』所持者・アスカ

 ☆2・レベル35

 スキル:擬態・極

 備考:モンスターカード+1、一家防護


 なにやら備考欄に一家防護ってのが追加されている。

 これかな?

 つっておまっ、冗談だって言っただろ! 本気にすんなや!


 備考欄の必殺技は、特定の条件を備えて、特殊な状況に置かれた場合に発動する模様。


 カシュアは無数のアンデッドを浄化するため。

 ロゥリはオレの危機を救うため。

 スラミィは家族を守るため。


 オレが言った冗談を真に受けて、家族を守ろうとしたスラミィに一家防護という必殺技? が追加されたようだ。


 えっ、冗談に見えなかった?

 いやですねえスラミィさん、オレがそんな事するはずないじゃないですかあ。

 ラピスじゃあるまいし。


 なお、スラミィのゲージの下にもう一本小さなゲージができている。

 たぶんこっちが家族の分のパラメータなんだろう。

 あっ、そうだスラミィさん。


 カードになったって事は、ちょっとぐらい削っても元に戻るからいいですよね?


 イダダダ! 冗談! 冗談ですってば!


「懲りないね君も。で、アスカ、そのメタル捕まえたのどこのダンジョンだっけ?」

「ファンハートって国の神秘の滝ってダンジョンよ」


 メタルスライムが居る場所にはメタル鉱石があると言われている。

 普通のスライムがメタル鉱石を食して、メタルスライムになるのではないか。と言われる所以だ。

 そしてその神秘の滝、そこではメタルスライムが大量に生息していると聞く。


 しかし問題が一つ。


「そこ、敵対国家じゃね?」


 そう、ファンハートっていえば、南の最大国家。

 古代王国の末裔を名乗り、墓地跡をすべて自分ちだって宣言した国。

 今一番の問題国家。


「どうやってその国に?」

「ああ、アスカはそこのお姫様なんだよ」


 へっ?

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