レベル113 新カード登場!これでもう迷わない!(フラグ)☆

 モンスターカードが一枚増えた。と思ったんだが、なにやらいつもと柄が違う。

 なんだろなコレ?

 いつもは真っ白な無地のカードなんだが、今回増えたカード、クリスタルのような透明な材質で、なんか使うのがもったいないぐらいの綺麗な出来。


『ラピス・オブ・アイリスブラッド』

 ☆7・レベル35

 スキル:超繁殖→聖母、カード統率+

 備考:モンスターカード+1


『ドラゴンナイト・ロゥリ』

 ☆10・レベル26

 スキル:重量軽減、擬態+

 備考:竜種特効、モンスターカード+1


『メタルスライム・スラミィ』所持者・アスカ

 ☆2・レベル24

 スキル:擬態+

 備考:モンスターカード+1


『プリンセスナイト・カシュア』

 ☆7・レベル27

 スキル:未来予見+、聖剣の担い手

 備考:天敵・オーク、アンデッド特効、モンスターカード+1


『マンドラゴラ・ギター』

 ☆7・レベル14

 スキル:オート演奏


『骸骨王・ダンディ』2枚使用

 ☆8・レベル5

 スキル:天啓(使用不可)


『お料理セット』

 ☆4・レベル9

 スキル:オート料理


『鉱石M』

 ☆1・レベル16

 スキル:擬態


『グランドピアノ・セレナーデ』所持者・カユサル

 ☆9・レベル15

 スキル:擬態


『グリフォン・アイリスブラッド・カイザー』所持者・エルメラダス

 ☆8・レベル6

 スキル:風圧無効、超加速、擬態+


『竜王・ニース』

 ☆10・レベル4

 スキル:聖剣の担い手、竜化、輪廻転生

 備考:全属性特効(小)


『ウィンディーネ・アクア』所持者・アポロ

 ☆1・レベル13

 スキル:水系統強化


『ライオンハート・ハーモア』

 ☆5・レベル5


『ダークエルフ・サウ』

 ☆2・レベル3


 前回の鉱山防衛戦で結構レベルが上がり、合計レベルは202。

 たぶんこのカード、合計200レベルのボーナスカードと見た!

 しかしどう使うんだろなコレ。


 オレはふと、そのカード越しに外に居るビックフット見やる。


「……!? おい! ラピス! ラピスさん! ちょっとこっち来てくれ!」

「どうしたんですか急に?」


 そうカード越しに見たビックフット! なんと! オートバイに見えるじゃぁありませんか!


「こっ、コレは……!?」


 ラピスもそれを見て驚いている。

 どうするラピス、使うか? いやいや待ってください、これ置いといた方がいいのでは? なるほど、なるほど。コレがあればどんなブツになるか分かるって事か!

 いやマジでこれはすごいカードだ!

 なんたってこのモンスターカード。何になるか分からないのが超ネック。

 それが事前に分かるって、とんでもないシステムだ! これがあれば、もう迷わない!


「そうと決まったらおいラピス! さっさとレベル上げてカード増やすぞ!」

「アイアイサー!」


 一番手っ取り早く上げれそうなのは……ウィンディーネのアクアか? あるいは鉱石Mをもっと投げるか?

 とりあえず、アクアを持ってるアポロを探しに店に降りたのだが、


「えっ、三人で修練に出かけた?」


 どうやらお留守だった模様。

 ん? そういや今日はやけに静かだと思ったら、ロゥリ達三匹も居ないな。


「ロゥリちゃん達なら三人でどっか出かけてたよ」


 エクサリーが言うには、ロゥリがどこかへ出かけようとした所をダークエルフのサウが見咎めて、一緒に付いて行くって尻尾に噛り付いて離れなかったらしい。

 仕方ないとサウを連れて行こうとした所へ、さらにハーモアが、お前らだけずるいぞ! って言い出して。


「結局三匹一緒に出かけて行った訳か」

「そう」


 あの三匹もなんだかんだで仲がいいのかもしれない。

 いやしかし、あいつらいないとほんと平和だな。

 店が一気に静かになった気がする。


 あの三匹も居ない、用事があったアポロ達も外出中、ということはだ、エクサリーさん! 偶にはデートでもどうでしょうか!


「店があるからダメ」


 デスカー。


「別に店長居なくても大丈夫っすよ」

「んだんだ、むしろ居ない方が客が入るべ」


 店員さん達がそう言ってくる。

 こらこら君達、いくら本当の事でも、言っていい事と悪い事が……ほら、エクサリーが落ち込んだじゃないか。

 えっ、デートに行かせる口実で言った? ほんとかよ?


「じゃあ準備してくる……」


 ちょっと落ち込んだ様子で自分の部屋に戻るエクサリー。


「ちょっと言い過ぎですかね?」

「大丈夫だ! その為にオレが居るんだろ?」

「さすがプレイボーイは言う事が違うべ」


 誰がプレイボーイだよ? オレはエクサリーさん一筋ですよ?

 という事で、エクサリーと二人で出かける事に。

 しかし、エクサリーが気合入れてお化粧を頑張った所為で少々まずい事になった。

 いや、以前の般若じゃないっすよ? 最近はアポロに化粧の仕方を教わって、結構マシになっている。


 そしてマシになったエクサリーさん。そりゃもう凄い美人に見える訳ですよ。

 そしてその顔は、毎週広場でライブをしている、謎のシンガーソングライターにそっくり!

 まあ、本人だしね!


 平民の方々は空気呼んで、あまり寄って来ないのですが、性質が悪いのが貴族のお方。

 次々とエクサリーに向かって突撃してくる。

 中には、毎日、街を徘徊してエクサリーを捜して居たなんて言う奴も。お前はストーカーか!?


 ええーい、寄るな、触るな! エクサリーはオレのもんだ!

 えっ、独り占めはずるい? ずるくないのっ!

 そんな興奮したオレを見てエクサリーは微笑んでいる。


 そしてその微笑にやられていく人多数。


「大丈夫だよクイーズ。私はどこにも行かないから」


 そっとオレの手を握るエクサリー。

 ズキューンってキタッす!

 エクサリーはいったい何回オレを惚れさせれば気が済むんだろうか?


「他人の幸せを見てるとなんかムカムカしてくるな」

「大丈夫ですよ。いい事があれば悪い事がある。そのうちきっとお坊ちゃまには天罰が」


 おいそこの二人、オレを呪うんじゃない。

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