2020年1月下旬(1) 強制徴募隊はにこやかに
夜、女子学生寮の自室で寝巻き代わりの大学トレーナーに着替えてデスクランプをつけて翌日ある歴史の予習をしていた。プレス・ギャングねえ。なんとも酷いやり方があったものだわ。
するとドアがノックされた。読んでいたものが読んでいたものなので嫌な感じ。
「はーい。開いてますよ」
と言うやいなやドアがバンッと大きく開かれた。そこには1年先輩の
「折り入って話があるんだけど、ここじゃなんだから食堂に来てくれない?コーヒーを奢るからさあ」
すかさず聞いてみた。食いつくに値する餌じゃなきゃイヤ。
「本物?」
あれっ?すぐ答えが帰ってこないや。あー、
「い、いいよ。レギュラーコーヒー奢るから!」
私はトレーナー姿のまま部屋を出て一階の食堂へ。四人の後をついて行った。なんかプレス・ギャングに連れ去られている気分というのは何の予感だろう?
食堂の一角に寮生が自主管理している区画があって簡単な自炊や飲み物を作れる事が出来た。コーヒーや紅茶も置いてあって使った分の金額を備え付けの代金収納用の貯金箱に入れたらいいようになっている。
「全部中谷さんたち持ちでは悪いから私が淹れるよ」
「じゃあ古城さん、よろしく」
「で、一体どういう話?」
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