雪だるま
諸事情で、今月500円で暮らすハメになったマルぼんとヒロシ。
ヒロシ「500円だと明らかに無理だから、なんとかして増やさないと。株? 株しかないのか?」
マルぼん「株よりもイかす方法があるよ。ほら、このビニール袋に500円玉を入れてみな」
ヒロシ「なんか…ガスが充満していますよ、このビニール袋」
マルぼん「このガスは『雪だるま式ガス』。よし。500円玉を入れたね」
待つこと数時間。
マルぼん「ガスは十分染み渡ったようだね。あ、ちょうど家の外をナウマン象が歩いている。おい、ナウマン象500円あげる」
ナウマン象「かね…かねー!! おかねやー!!」
ヒロシ「な、なにすんだよ!」
マルぼん「ま、数時間たてばわかるよー」
数時間後。血だらけのナウマン象がやってきました。
ナウマン象「これを頼む……」
アタッシュケースをヒロシに渡すと息絶えるナウマン象。ケースの中身は札束! 血だらけの札束!
マルぼん「『雪だるま式ガス』を浴びたモノを適当に放流すると、戻ってきた時、そのモノは雪だるま式に膨れ上がっているンだ」
ヒロシ「な、なるほど。しかしすっごい額のお金! 一生遊んで暮らせるね!」
見知らぬ人たち「ヒロシ! ヒロシ!」
見知らぬ人たち「親戚のジェニファーよ。覚えている?」
ヒロシ「親戚の数まで膨れ上がっちまったみたいだ!」
マルぼん「なんかウザいし、逃げるか!」
ヒロシ「表に車を用意してあるよ」
車に乗り込むマルぼんとヒロシ。車を急発進させ、親戚連中をまこうとしたのですが。
マルぼん「スピード出しすぎですぞ!? あ、パトカー!!」
ヒロシ「パトカーを振り切る!」
しかし所詮は小学生。車はどこぞのコンビニに突っ込んでしまいました。
ヒロシ「こいつはまだ生きとるですたい!」
車を再び発進させるヒロシ。
ルナちゃん「ぎゃー!!」
マルぼん「ルナちゃんをはねたぞ!? 逝ったぞ! 死んだぞ!! 息絶えたぞ!!!」
ヒロシ「お払いに行くから大丈夫」
マルぼん「パトカー増えているし!! あ、前!! 金歯が歩いている!!」
金歯「ぎゃー!! ははうえー!!」
ヒロシ「はいはい合掌合掌」
マルぼん「パトカーの数が。数が!! さらに増えている」
ヒロシ「そこに拳銃が入っているから威嚇射撃を!」
マルぼん「ごめんなさいごめんなさい」
ズギューンズキューン。弾が命中してせいでスリップし、横転するパトカー。横転したパトカーに後続のパトカーがぶつかって、爆発。炎上。
ヒロシ「弾が切れたなら、そこに火炎瓶用意してるから使いな」
膨れ上がっていく、罪の数。マルぼんは、『雪だるま式ガス』の効果は絶大だと思いました。泣きながら。
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