アニマルヒロシ
突然ですが、ヒロシに『動物大好き』という設定が加わりました。
ヒロシ「というわけで、動物がたっくさんいるところで色々やりたいな」
マルぼん「はいはい。その望みがかなう機密道具を出せばいいんでしょ。『エルドラ戸』。扉をあけた人の思考をよみとり、その人の望む理想郷へといざなってなってくれる」
ヒロシ「素敵素敵! さっそく、理想郷へとレッツラゴー!」
ガチャ(扉を開けた音)。
鞭もった人「働け。働け。我らが王は、ピラミッドの完成を首を長くして待っておられる」
奴隷「む、無理です。硬いパンと泥のようなスープではまるで力がでません」
鞭もった人「なにを言う。死ぬまで働くのだ」
奴隷「そ、そんな。俺たちは人間ですよ」
鞭もった人「貴様らは人間はない。動物だ。馬や豚と一緒なのだっ。ハハハハハ」
ガチャ(扉を閉めた音)
ヒロシ「…というわけで、動物扱いされている人間ではない本物の動物がたっくさんいるところで、色々やりたいな」
マルぼん「『エルドラ戸』を注意深く使ってくれや。マルぼん、今とってもいそがしいんや」
ヒロシ「冷めてるねえ…まぁ。今度こそ、理想郷へ」
ガチャ(扉を開けた音)
扉の向こうにいた人「ムチ五郎動物帝国へようこそ。ここは、動物と人間が共に幸せを貪り喰っている、動物好きの理想郷です! あなたも帝国の民になりますか」
ヒロシ「これよこれ! こういうのがよかったの! なりますなります! なりますとも!」
扉の向こうにいた人「了解ですー。では、さっそく入れ墨の準備しますね」
ヒロシ「…入れ墨?」
扉の向こうにいた人「右肩にね、番号の入れ墨をいれますの。動物帝国では、人間には名前はいりませんので、みんな番号で呼ばれているんですよ」
衛兵「止まれ! 止まるんだ、239番!」
239番「た、助けて! お、俺はポチにエサをあげ忘れただけなんだ」
扉の向こうにいた人「メチャクチャ大罪じゃないですか。死刑」
239番「い、いやぁぁぁぁぁん!」
扉の向こうにいた人「ムチ五郎動物帝国は、人間が人権とか国籍とかに捕らわれず、動物に命をかけて奉仕できる、動物好きの理想郷。共に幸せに暮らしましょう」
ガチ(扉を閉めようとして、阻止された音)
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