作文
また悲しい事件がおこりました。ヒロシの学校のOBが、痛ましい通り魔事件を引き起こしたのです。ワイドショーは連日この事件を取り上げていて、今日は、元FBI捜査官だという外国人が、犯人が文集で書いた作文を分析し、「この犯人は子供の頃から事件を起こす予兆があった」とか言っていました。
実はこの文集、犯人と偶然にも同級生だったママさんが、マスコミに売りつけたものだったりします。
で、マルぼんがママさんと一緒にその番組を見ていると。
元FBI「私が分析するに、この作文を書いた人は殺人鬼になるために生まれてきたようなものです。この『将来は強い男になりたい』の部分は自己顕示欲の表れですね。『もっとがんばって、先生に認められたい』は実力を認められないことへの社会への、隠し切れない逆恨み。『好きなあのコを力づくで』という部分は……あれ?」
司会「どうしました」
元FBI「これ、犯人の作文じゃないですよ。違う人の名前が書いてある。えっと。なになに。オオヌマヒロ……」
司会「あーあー。名前を言っちゃったらマズイですー」
ママさんは、まちがってヒロシのクラスの文集を渡していたそうです。
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