おーい雲よ
ヒロシやナウマン象たちがいつも遊んでいる空き地から不発弾が発見され、今、地元の公民館に避難中のマルぼんです。避難生活はすでに3年半に及んでおります。戦後はまだまだ終わっていませんね。
地元猟友会による大規模な解体作業がつづいている緊急事態なワケなんですが、遊び盛りの子供たちは我慢できないらしく「外で(スマホで)遊べない!」「太陽の下で(カードゲームで)遊べない」と不満たらたら。
仕方ないので、マルぼんは新しい遊び場を探してやることにしたんですよ。
で、マルぼんが目をつけたのは雲。雲です。
「雲を固体にする」というありがちな機密道具があるので、それを使って大きな雲を子供たちの遊ぶ場にしてやろうという話。
マルぼん、「雲を固体にする」機密道具で、野球くらいなら余裕でできるスペース(東京ドーム程度)を完成させました。
こんな感じでいいか見てもらうべくナウマン象を雲の球場へ連れて行ってみると、ヤツの顔色が一変。
「こうして雲に乗っかって、空の上から町を見てみると、人がゴミのようだよな?」
「え?」
「俺はこの雲の球場、いや要塞を使って王様になってやるぜ! 世界に宣戦布告する!」
そういうとナウマン象は雲の球場からマルぼんを突き落とし、風に乗って、球場とともにどこかへ去っていってしまったのです。
「北朝鮮が、領空侵犯した謎の飛行物体(東京ドーム程度)を撃墜した」というニュースが流れたのは、マルぼんが帰宅してからのことでした。
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