醜いうどんの子
ヒロシが町の核施設にダイナマイトを抱えて突撃し、警備員によって射殺されました。享年10歳。
「だいたい人類ってのは、なんでもかんでもすぐに捨ててゴミ扱い。バカじゃないのバカじゃないの。限りある資源をどう思っているの。ほんと醜いよ、人類」
常々そんなことを言っていたヒロシは「僕、今シャアみたいじゃない?」とか言って人類に絶望し、町の核施設で爆発して色々しようと考えていたのです。その最中の、死。
マルぼんは亡きヒロシの思いを叶えるべく、動き始めました。
「アクラッツTD」この薬を服用すると、醜いもの悪いものが美しいもの善いものに見えるようになります。醜ければ醜いほど美しく、悪ければ悪いほど善いものに見えます。
マルぼんは「アクラッツTD」を大量に購入し、ダムに投入しました。
町の住人に「アクラッツTD」の効果が出始めました。ゴミを漁る隣のおばさん。新車を自分でボロボロにぶっこわして悦に浸っている隣のおじさん。
ヒロシ「まさに理想郷だね」
生き返ったヒロシも大喜び。
ヒロシ「この調子で世界中に革命をおこそう…俺たちが理想だ!!」
敬礼ポーズをキめたヒロシに、麻袋を持ったナウマン象が襲いかかったのは
その直後でした。
ナウマン象「ヒロシかわいいよ、かわいいよ…」
麻袋にヒロシを詰め込み、逃げていくナウマン象。マルぼん「そうか。『アクラッツTD』の効果で、醜いヒロシがかわいく見えているんだな」
金歯「あ、美しい生き物発見!!」
マルぼん「え?」
金歯「マルぼんは美しいでおじゃるな。その美しさ、永遠のものとしたい…」
マルぼんは、金歯の配下の黒服によって金歯リムジンに押し込められました。
金歯「腕のいい剥製職人が、うちにいるのでおじゃるよ」
君たち、金歯家専用美術館で、僕と握手!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます