努力も時に裏切る
ヒロシ「痛いっ」
女「あ、ご、ごめんなさい!」
ヒロシ「いつつつ。今のは痛かった」
女「すいません、すいません、私、まだ慣れていなくて、そのせいでへたくそで」
ヒロシ「気にせんでください。昔から、痛いというのは相場が決まっているんですから」
女「で、でもベテランの人なんかは、ほとんど痛みを感じさせることなく終わらせることができるんですよ。私ももっと練習しないと……でも、下手だからなかなかやらせてもらえなくて」
ヒロシ「日常的に練習する機会があればいいんだけど、こればっかりはねえ」
マルぼん「はい『機会到来機』。こいつはどんな『機会』でも呼び寄せることができる機密道具なの。これさえつかえば、貴女がそれを練習する機会が佃煮にするほどやってきますよ」
女「あ、ありがとうございます。これでがんばって練習します」
ヒロシ「がんばってくださいね」
その帰り道。
マルぼん「さっきの女性ののことを考えているの?」
ヒロシ「うん。がんばって練習して、立派になって欲しいなぁ。あの、注射の下手な看護師さん」
ニュース『逮捕されたのは、微笑町に住む看護師の女性です。この女性は、大量の覚せい剤と注射器を所持しているところを警官に見つかり……』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます