やったぜ。ヒロシのプライベートルーム

ヒロシ「あああああああ」




マルぼん「やめるんだ、やめるんだヒロシ! ボールペンで自分の手の甲を何度も何度も、狂ったように刺すのは止めるんだ!!」




ヒロシ「ネットで知り合った女の子を部屋に招待して来ていただいたら、その後、メールの返事が返ってこなくなったーああああああ」




マルぼん「悪い夢を見ていたとあきらめる他ないね」




ヒロシ「すべては僕の部屋が悪いんだ。よくわからない気持ち悪い生物がすんでいる僕の部屋が」




マルぼん「長年、水と魚のような交わりをしてきた相棒にむかって

、なんていい草!」




ヒロシ「僕専用の個室が手に入る機密道具だして!」




マルぼん「出さないよ、ぷんぷん!」




ヒロシ「出せよ。あるんだろ。出しちまいなよ!」




マルぼん「きゃ!? どこをさわっているんですか、やめてください! 大声をだしますよ!?」



ヒロシ「はぁはぁ。ここけ、ここけ」




マルぼん「いや、誰か! 誰か助けてー!!」




ヒロシ「こ、声をだすな! この…!」




マルぼん「きゃー!!」




時は流れて




看守「おい、作業の時間だぞ」




ヒロシ「僕を家に帰らせてください。全人類もそう思っています」




看守「無理」




ヒロシ「なんだとこのやろう!」




看守「うわ、こいつ!」




看守B「独居房行きだ!」




 畳一畳ほどの広さ。窓なし。白い壁の独居房。




ヒロシ「ぼ、僕だけの部屋だ。僕だけの部屋。ありがとう。ありがとう、マルぼんー」

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